2019年12月4日

2019年11月18日、沖縄県で「ウランペレット(核燃料棒)」と記された物体が発見されました。経済産業省では、2002年~2006年に、全国の小中高校に風力発電や燃料電池、燃料見本などの資料を含むエネルギー教育用教材キットを計約1万セット配布しました。その中には「ウランペレット(核燃料棒)」の模型が含まれていましたが、今回発見された物体は、当時配布された模型と同一物であることが確認されました。
2007年以降、本事業は実施していませんが、仮に今後、類似事業の実施を検討する場合は、誤解のない表示のあり方などについてよく考慮し、再発防止に努めます。

1.事実関係

  • 2002年から2006年にかけて、経済産業省で、「風力発電実験キット」や「燃料電池キット」を含む「エネルギー教育用教材キット」を、希望する全国の小中高校に無料で配布する事業を実施していました。このうち、「燃料見本キット」に「ウランペレット(核燃料棒)」の模型が含まれていました。

  • 2019年11月18日沖縄県宮古島市(伊良部国仲橋付近)において「ウランペレット(核燃料棒)」と記された物体が発見されました。

  • 11月22日、この物体を取り寄せるとともに、過去の事業で配布していた教材キットを入手しました。

  • 2002年~2006年当時、全国の小中高校にエネルギー教育用教材キットを配布する事業の受託者にも確認を依頼し、11月26日、同物体が、当時配布されたエネルギー教育教材と同一物であることが確認されました。

※なお、当時配布された「ウランペレット(核燃料棒)」と記載のある物体は、模型であり、放射性物質は含まれていません。

※本事業は、2007年以降は実施していません。

 (参考)エネルギー教育用教材キットについて

  • 経済産業省では、2002年~2006年に、児童・生徒がエネルギーへの理解を深め、自ら考える力をつけるため、全国の小中高校に対して、「エネルギー教育用教材キット」(以下の6キットを1セットとして)を累計約1万セット、配布しました。

  • そのうち、「エネルギー教育用燃料見本キット」の一部に「ウランペレット(核燃料棒)」の模型が含まれていました。

エネルギー教育用教材キット

  • 燃料電池キット

  • 風力発電実験キット

  • 石炭焚蒸気機関模型キット

  • 燃料見本キット(石炭、オイルシェール、オイルサンド、木材チップ、ゴミ固形燃料、原子力発電炉用ウランペレット燃料の模型など)

  • 温室効果ガス実験キット

  • 原子力発電学習ビデオ

 

2.今後の対応

  • 今後、本教材キットの廃棄の際の注意点について、文部科学省の協力の下、全国の教育委員会等に周知することにしています。

  • 経済産業省では、2007年以降、本事業は実施していませんが、仮に今後、類似事業の実施を検討する場合には、不法投棄の可能性も念頭に、誤解のない表示のあり方、使用後の管理のあり方などについてよく考慮します。

担当

資源エネルギー庁調査広報室長 長谷川
担当者:三輪田、松井

電話:03-3501-1511 (内線4474)
03-3501-5964(直通)
03-3501-2305(FAX)