1. 1 昨11日,尾身朝子外務大臣政務官は,東京大学山上会館において開催されたRCA国内シンポジウム「原子力の平和的利用と日本の国際貢献-持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて-」(NPO放射線医療国際協力推進機構主催,外務省共催)に出席し,挨拶を行いました。

    2 尾身政務官は,中野隆史RCA政府代表(量子科学技術研究開発機構量子医学・医療部門長)をはじめとする,RCA関係国内機関及び専門家の方々に対し,RCAに対するこれまでの多大なる貢献に対する謝意を表明するとともに,「これらの活動が,アジア・大洋州の人々の暮らしの向上や国連の持続可能な開発目標(SDGs)の達成にも大きく貢献する」旨述べました。

    3 その後,RCA活動に参画する専門家から,医療,食糧・農業,工業,環境等,多様な分野における協力の成功事例について報告がなされたほか,今後の活動の展望等をテーマとしたパネル・ディスカッションが行われ,活発な議論が交わされました。本シンポジウムを契機として,日本のRCA専門家の活動が広く知られるようになり,より多くの専門家が活動に参加していくことが期待されます。

    [参考1]原子力科学技術に関する研究,開発及び訓練のための地域協力協定(RCA: Regional Co-operative Agreement for Research, Development and Training Related to Nuclear Science and Technology)

    (1)概要
     アジア・大洋州地域における原子力の平和的利用分野における政府間またはIAEAを通じた協力を促進・調整する枠組みで,本枠組みの下,医療,食糧・農業,環境,工業等の分野における原子力科学・技術を用いた技術協力プロジェクトを実施。

    (2)締約国
     アジア・大洋州地域のIAEA加盟国のうち22か国(2019年11月現在)
     オーストラリア,バングラデシュ,カンボジア,中国,フィジー,インド,インドネシア,日本,韓国,ラオス,マレーシア,
     モンゴル,ミャンマー,ネパール,ニュージーランド,パキスタン,パラオ,フィリピン,シンガポール,スリランカ,タイ,ベトナム<・P>

    [参考2]認定NPO放射線医療国際協力推進機構
     放射線医学分野を中心として,放射線医療者の教育養成や研究・技術協力を支援し,アジア地域の放射線医療の発展に貢献することを主たる目的として平成18年に設立。アジア放射線腫瘍学連盟等の事務局を務めるほか,新古放射線治療器機の開発途上国への供与等の国際協力活動を実施。