令和元年11月5日(火)

 今朝の閣議において,法務省の案件はございませんでした。

民事裁判手続のIT化に関する質疑について

【記者】
 大臣は,職員に向けた訓示の中で,法務行政が直面する課題の一つとして,AIやICTを活用した新たな技術を挙げられました。政府は,裁判の手続のIT化に向けた検討を進めておりますけれども,現状の課題と,今後どのように活用すべきかお聞かせください。

【大臣】
 民事裁判手続のIT化については,現在,「民事裁判手続等IT化研究会」において,法制面からの検討が行われております。法務省においては,研究会に担当官を参加させるとともに,諸外国の状況を調査するなどして,法改正に向けた精力的な準備を行っているところでございます。
 民事裁判手続のIT化に当たっては,高齢者など,ITの利用に習熟していない方の裁判を受ける権利も配慮する必要がございますので,利用者目線に立った制度設計を進める必要があると考えております。
 研究会におきましては,本年末頃に最終報告書を取りまとめる予定であると聞いております。その後は,来年の2月頃の法制審議会において諮問を行い,専門部会において調査審議が進められるものと考えております。法務省としては,引き続き,最高裁判所などの関係機関と連携して,利用者の目線に立って,迅速かつ効率的な民事裁判を実現できるように鋭意検討してまいりたいと思います。

(以上)