2019年10月25日

経済産業省関連の被害状況は、現時点で把握している限りでは以下のとおりとなります。
Twitter「経済産業省@meti_NIPPON」でも、最新状況を発信しています。

1.電力

停電戸数:約100戸(最大521,540戸(13日0時時点))

○北海道電力

現時点で復旧済み

○東北電力 約100戸

宮城県 約80戸
福島県 約20戸

○東京電力

現時点で復旧済み

○中部電力

現時点で復旧済み

○北陸電力

現時点で復旧済み

○関西電力

現時点で復旧済み

○中国電力

現時点で復旧済み

○四国電力

現時点で復旧済み

※停電の主な原因は、暴風雨での倒木・飛来物等による配電設備の故障によるもの。

※各電力会社のホームページ、Twitterで停電情報を発信。 

2.都市ガス等

特定導管

国際石油開発帝石

長野県東御市本海野地内の千曲川の増水による洗堀により、ガス導管を添架している橋台が崩落したため、当該区間を遮断して安全を確保。ガス供給は別系統により継続。

LPガス

LPガス容器の流出・埋没(計108本) 

岩手県、宮城県、福島県、栃木、群馬県、埼玉県、東京都、神奈川県、長野県、山梨県において河川の氾濫等によりLPガス消費者宅のLPガス容器(計237本)の流出・埋没を確認。
LPガス事業者等が水を引いたところから順に被害状況を確認しているところ。流出・埋没した容器のうち既に129本は回収済。残り108本について、引き続き事業者が回収作業を実施。

※全国LPガス協会及び高圧ガス保安協会から、流出・埋没した容器の発見時の対処(触れない、火気使用しない等)について注意喚起を実施。また、経済産業省から全国LPガス協会に対して、迅速な実態把握を要請。

※一般的に、LPガス容器は、外部から加わる衝撃にも十分耐え得る構造・強度を有している。また、容器につながるホースが切断した場合等、概ね1時間以内にはガスの放出が終了する。そのため、現時点においてリスクは極めて低い。

3.高圧ガス・火薬類

高圧法

  • 福島県郡山市のアイ・テック・サービスにおいて、高圧ガスボンベが敷地外の工業団地内に流出。2本が未回収(24日17時00分時点)。流出したボンベは不燃性の液化窒素を詰めていたボンベであり、中身は全て空の状態のため、危険性は低い。引き続き、事業者が回収作業を実施中。
  • 宮城県大河原町のアストモスガスセンター仙南営業所で床上浸水によりLPガスボンベが流出。事業所敷地外に流出したボンベは全数回収済み(17日17時00分時点)。
  • 埼玉県桶川市の中野酸工(株)桶川工場において、河川の増水により高圧ガスボンベが流出。事業所敷地外に流出したボンベは概ね回収済み。約16本が未回収(24日17時00分時点)。流出したボンベは不燃性の冷媒ガスを詰めていたボンベであり、中身は全て空の状態のため、危険性は低い。引き続き、事業者が回収作業を実施中。
  • 栃木県栃木市の田政砿業(株)第一工場において、河川の増水によって高圧ガスボンベが流出。事業所敷地外に流出したボンベは概ね回収済み。13本が未回収(24日17時00分時点)。流出したボンベは助燃性の圧縮酸素を詰めていたボンベであり、中身の有無については現在調査中。引き続き、事業者が回収作業を実施。

※経済産業省TwitterおよびHPにて注意喚起を実施

石災法

  • JXTGエネルギー(株)横浜製造所にて、屋外タンク貯蔵所のタンク浮き屋根上及びタンク周辺側溝に、油混じりの雨水が10リットル程度漏洩した。施設外への漏洩はなし。浮き屋根上及びタンク周辺側溝の漏洩は吸着マットにて同日に回収済。

  • 花王(株)川崎工場にて、鉄骨造6階建て建屋の屋上に設けられた変圧器(絶縁630リットル入り)に、強風で煽られた配管用歩廊(鋼製ステージ1メートル×1メートル)がぶつかり、変圧器フィン部が破損。それにより、縁油470リットルが、屋上から排水管を通り地上の排水ピット(施設外に直接排出されないように設けた貯留槽)に流出したが、海上への流出はなし。消防の調査により漏洩は停止しており安全管理が実施され13日(日曜日)3時21分処理完了。

  • (株)NUC川崎工業所にて、反応設備の圧力コントロール弁に使用される作動油(制御用)が約330リットル当該弁部分からフロアーに漏洩した。事業所側により装置を停止。吸着マットにより処理完了。 

火薬類

  • 福島県西白河郡西郷村の日本工機(株)白河製造所において、火薬類を製造する工室1箇所が冠水。工室内に爆薬800kgを一時保管中。水と反応する爆薬ではないため、爆発の恐れはなし。14日(月)午前、排水を完了し土砂撤去を開始。同日午後、工室内の爆薬の安全確認を行い、夕方、作業を一旦終了。15日(火)朝から土砂撤去を再開し、同日午前、土砂撤去を完了。同日午後、全ての爆薬を別の保管場所へ移送し作業を完了。

4.製油所・油槽所

JXTGエネルギー㈱の根岸製油所において、敷地内の冠水により、関連設備に不具合が生じ、一時出荷を停止していたが、既に陸上出荷を再開。

5.SS

現在、引き続き情報収集中であるが、1都14県に所在する元売系列のSS約9600か所のうち、現時点で確認できた冠水や停電等により営業停止しているSS数は17か所(約0.2%)(内訳は、宮城県2か所、福島県6か所、茨城県1か所、栃木県2か所、埼玉県1か所、千葉県1か所、神奈川県1か所、長野県3か所)。

6.LPガス備蓄基地、充填所

現時点で被害情報なし

7.工業用水

  • 静岡県(東駿河湾工業用水道事業)給水再開
    ※10月12日 22時00分 給水停止 ⇒ 10月13日 18時00分 給水再開(塩水化解消)

  • 福島県(好間工業用水道事業)給水停止(周辺冠水による取水ポンプ停止)

  • 福島県(相馬工業用水道事業)給水再開
    ※10月13日 4時45分 給水停止 ⇒ 10時17分 17時50分 給水再開(導水管復旧) 

  •  茨城県(県南西広域工業用水道事業)給水再開
    ※10月12日 22時00分 給水停止 ⇒ 10時13分 11時57分 給水再開(停電解消)

  • 常陸太田市(金砂郷工業用水道事業)給水停止(取水場浸水による停止)

8.コンビニ・スーパー

東北、関東、甲信の一部店舗で一時営業停止中

9.工場等の被害状況

10月16日(木曜日)より操業を停止していたSUBARUについては、当初予定通り10月25日(金曜日)より再開予定。その他のサプライチェーンへの影響調査も継続。

【経済産業省の対応】

10/8  13時00分 令和元年台風第19号に係る関係省庁災害警戒会議(第1回)に出席

10/8  13時05分 経済産業省災害連絡室を設置

10/9  12時10分 令和元年台風第19号に係る経済産業省警戒会議を開催

10/11 12時10分 令和元年台風第19号に係る関係省庁災害警戒会議(第2回)に出席

10/11 18時30分 東京電力に対して、福島第一原子力発電所における台風19号の接近に伴う防災対策の徹底について、松本現地対策本部長(松本経済産業副大臣)から要請 

10/12 10時00分 経済産業省災害対策業務室に職員参集

担当

経済産業省大臣官房広報室長 野澤
担当:太刀川、藤井、内田

電話:03-3501-1511(内通2276)
03-3501-2857(直通)
03-3501-6942(FAX)