1. 1 10月13日(現地時間同日),モルディブ共和国の首都マレにおいて,我が方柳井啓子駐モルディブ大使と先方アブドゥッラ・シャーヒド外務大臣(H.E. Mr. Abdulla Shahid, Minister of Foreign Affairs of the Republic of Maldives)との間で,5億円を供与額とするモルディブのテロ・治安対策能力強化のための支援に関する無償資金協力(「経済社会開発計画」)の書簡の交換が行われました。

    2 本年4月に発生したスリランカでの同時爆破テロ事件以降,「イラクとレバントのイスラム国(ISIL)」をはじめとする国際テロ組織の南アジア地域への浸透に懸念が高まっています。モルディブは大小1,190の環礁島から構成される小島嶼開発途上国(SIDS)であり,島嶼国ゆえのテロに対する脆弱性を有しています。加えて,観光業を主要産業とするモルディブでは,テロの脅威が経済に及ぼすリスクは甚大であり,モルディブ政府にとってテロの防止は喫緊の課題となっています。

    3 この協力は,モルディブ政府に対し,テロ・治安対策機材(警察車両,液体検査装置,X線検査装置等)を供与するものです。この協力により,モルディブのテロ・治安対策能力の強化が図られ,社会の安定化を通じて,同国の人口約44万人が潜在的に裨益することが期待されます。

    [参考]モルディブ共和国基礎データ
     モルディブ共和国は,面積約298平方キロメートル(東京23区の約半分)。人口約44万人(2017年,世界銀行)。人口1人当たり国民総所得(GNI)は9,310米ドル(2018年,世界銀行)。