2019年10月14日

経済産業省関連の被害状況は、現時点で把握している限りでは以下のとおりとなります。
Twitter「経済産業省@meti_NIPPON」でも、最新状況を発信しています。

1.電 力(停電戸数)

停電戸数:約77,630戸

○北海道電力 

現時点で復旧済み

○東北電力 約3,600戸

岩手県 約1,100戸
宮城県 約2,200戸
福島県 約300戸

○東京電力 約48,200戸

茨城県 約700戸
栃木県 約600戸
群馬県 約1,200戸
埼玉県 約900戸
千葉県 約31,100戸
東京都 約2,400戸
神奈川県 約6,700戸
山梨県 約100戸
静岡県 約4,500戸

○中部電力 約25,830戸

長野県 約25,830戸

○北陸電力 

現時点で復旧済み

○関西電力

現時点で復旧済み

○中国電力

現時点で復旧済み

○四国電力

現時点で復旧済み

※停電の主な原因は、暴風雨・飛来物による配電設備の故障によるもの。暴風雨が収まった地域から、順次、巡視・復旧作業を実施。

※各電力会社のホームページ、Twitterで停電情報を発信。


2.都市ガス等

都市ガス

〇東京ガス 復旧済み

  • 多摩川河川氾濫により川崎市高津区久地において、ガス整圧器(地区ガバナ)1基が水没したため、上流側のバルブを閉止し、ガス供給を停止した(154戸)が、冠水解消後、供給圧力を確認、需要家の安全確認を完了し、供給を再開
  • 川崎市中原区上丸子山王町において、差し水によりガス供給を停止した(52戸)が、ガス管内の滞水の排水を完了し、供給を再開。

〇石巻ガス 供給停止2戸

冠水箇所において、差し水による供給支障が8戸発生。うち、6戸は復旧済み。
り2戸についても本日17時までに復旧見込み。

〇東部ガス

いわき市の下タ田橋の橋梁添架管(中圧)の一部に折損が発見されたため、バルブ閉止より当該中圧管の使用を停止。バックアップ用低圧配管から別系統での供給により供給は継続。折損箇所の修復方法について検討中。

〇長野都市ガス 供給停止889戸

千曲川の堤防決壊によりガス整圧器が水没したため、ガス供給を停止。立入規制解除後に110名体制で安全確認を実施し、供給を再開予定。

特定導管

〇国際石油開発帝石

長野県東御市本海野地内の千曲川の増水による洗堀により、ガス導管を添架している橋台が崩落したため、当該区間を遮断して安全を確保。ガス供給は別系統により継続。

旧簡易ガス

〇ながの農業協同組合 供給停止312戸

ガスを供給する相之島団地が冠水し、住民も避難したため(現在も避難中)、製造所のバルブ閉止により供給を停止。

3.高圧ガス・火薬類

高圧法

  • トヨタセーゼック(横浜)にて、事業所に設置されたLPガスボンベ庫の屋根が強風 により破損し、LPガスボンベの配管(ボンベから調整器の間)が切れ、LPガスが漏洩した。消防隊1隊出動し、漏洩検知活動及びLPガス業者に連絡を実施。
  • 宮城県大河原町のアストモスガスセンター仙南営業所で床上浸水によりLPガス容器が流出。14日15時00分時点で流出容器のほとんどを回収済み。残りの流出容器については、引き続き、回収作業中。

※経済産業省Twitterに注意喚起を実施(LPガス容器を発見した場合宮城県LPガス協会に連絡すること、航行船舶は注意すること)

石災法

  • JXTGエネルギー(株) 根岸製油所において護岸の損壊が認められた。土嚢による応急措置を実施中。危険物等の漏洩はなし。
  • JXTGエネルギー(株)横浜製造所にて、屋外タンク貯蔵所のタンク浮き屋根上及びタンク周辺側溝に、油混じりの雨水が10リットル程度漏洩した。施設外への漏洩はなし。浮き屋根上及びタンク周辺側溝の漏洩は吸着マットにて同日に回収済。
  • 花王(株)川崎工場にて、鉄骨造6階建て建屋の屋上に設けられた変圧器(絶縁油630リットル入り)に、強風で煽られた配管用歩廊(鋼製ステージ1メートル×1メートル)がぶつかり、変圧器フィン部が破損。それにより、縁油470リットルが、屋上から排水管を通り地上の排水ピット(施設外に直接排出されないように設けた貯留槽)に流出したが、海上への流出はなし。消防の調査により漏洩は停止しており安全管理が実施され、13日(日)3時21分処理完了。
  • (株)NUC川崎工業所にて、反応設備の圧力コントロール弁に使用される作動油(制御用)が約330リットル当該弁部分からフロアーに漏洩した。事業所側により装置を停止。吸着マットにより処理完了。

火薬類

福島県西白河郡西郷村の日本工機(株)白河製造所において、火薬類を製造する工室1箇所が冠水。工室内に爆薬800kgを一時保管中。水と反応する爆薬ではないため、爆発の恐れはなし。排水作業は終了。現在、土砂を撤去中。土砂撤去後、工室内に立入。爆薬の安全性を確認の上、本日中に爆薬を別の保管場所に移送予定。

4.製油所・油槽所

JXTGエネルギー㈱の根岸製油所において、敷地内の冠水により、関連設備に不具合が生じ、一時出荷を停止していたが、本日より陸上出荷を再開。なお、近隣の製油所等を含め十分な在庫があり、石油製品の安定供給には影響はない見込み。

5.SS

現在、引き続き情報収集中であるが、1都14県に所在する元売系列のSS約9600か所のうち、現時点で確認できた冠水や停電等により営業停止しているSS数は688か所(約7%)(内訳は、岩手県10か所、宮城県34か所、福島県37か所、茨城県63か所、栃木県41か所、群馬県18か所、埼玉県58か所、千葉県82か所、東京都93か所、神奈川県37か所、新潟県27か所、山梨県11か所、長野県59か所、静岡県52か所、三重県66か所)。

6.LPガス備蓄基地、充填所

現時点で被害情報なし

7.工業用水

  • 静岡県(東駿河湾工業用水道事業)供給再開
    ※10月12日 22時00分 給水停止 ⇒ 10月13日 18時00分 給水再開(塩水化解消)
  • 福島県(好間工業用水道事業)給水停止(周辺冠水による送水ポンプ停止)
  • 福島県(相馬工業用水道事業)給水停止(導水管の異常よる停止)
  • 茨城県(県南西広域工業用水道事業)給水再開
    ※10月12日 22時00分 給水停止 ⇒ 10月13日 11時57分 給水再開(停電解消)
  • 常陸太田市(金砂郷工業用水道事業)給水停止(取水場浸水による停止)
     

8.コンビニ・スーパー

東北、関東、甲信の一部店舗で一時営業停止中。

9.工場等の被害状況

一部の工場で浸水被害等はあるが、サプライチェーンへの重大な影響は報告されていない。引き続き調査を継続。

【経済産業省の対応】

10月8日  13時00分 令和元年台風第19号に係る関係省庁災害警戒会議(第1回)に出席

10月8日  13時05分 経済産業省災害連絡室を設置

10月9日  12時10分 令和元年台風第19号に係る経済産業省警戒会議を開催

10月11日 12時:10分 令和元年台風第19号に係る関係省庁災害警戒会議(第2回)に出席

10月11日 18時30分 東京電力に対して、福島第一原子力発電所における台風19号の接近に伴う防災対策の徹底について、松本現地対策本部長(松本経済産業副大臣)から要請

10月12日 10時00分 経済産業省災害対策業務室に職員参集