冒頭発言

トルコ軍によるシリア北東部への攻撃

【茂木外務大臣】トルコ軍によりますシリア北東部への攻撃に関しましては,昨日談話を出したとおりでありますが,新たな軍事作戦がシリア危機の解決をより困難にさせ,人道状況のさらなる悪化を招くことを深く懸念いたしております。シリア危機は軍事的措置によって解決されるものではないことを改めて強調したいと思います。
 我が国としてはシリア国内の人道状況を改善させ,国連主導の政治プロセスを進展させるべく,全ての当事者が建設的な役割を果たすことを期待しております。日本としてもシリア危機の解決に向けて,国際社会と引き続き連携していきたいと思います。

トルコ軍によるシリア北東部への攻撃

【NHK 高島記者】シリアに関連して,トランプ大統領は両国の仲介に入るような考えを示していますが,日本としてはどのような役割を果たしたいというお考えでしょうか。

【茂木外務大臣】この問題について様々な発言があるところですが,いままさにこの軍事作戦が始まったところという形で,政府として関心を持って事態を注視しているところでありまして,先ほど申し上げたように,シリア危機の解決及び国際的なテロ対策に対して,国際社会と引き続きしっかり連携していきたいと思っております。

日韓関係(WTO協定上の協議)

【NHK 高島記者】日韓のWTOについて伺います。今日,二国間協議が行われているかと思うんですが,主管は経産省かと思いますが,外務省としてはこの問題がどのように解決されることを期待されますでしょうか。

【茂木外務大臣】今日,ジュネーブにおきまして,日韓の二国間協議が開催されております。これ,何度も申し上げてきておりますが,今回の輸出管理の見直し,日本のですね,これはWTO協定とも整合的でありまして,何ら問題ないということをしっかりと説明したいと思っております。

香港情勢

【共同通信 斎藤記者】香港情勢でお伺いします。昨日も大臣,香港情勢について答弁されてましたけれども,重複しますが,今後,香港情勢をめぐって,日本政府としてどういう形で中国また香港当局に対して訴えかけていくのか,何をどのように働きかけていくのか,この点についてご説明願いたいと思います。

【茂木外務大臣】昨日も国会でも答弁申し上げましたが,香港,我が国にとって緊密な経済関係及び,人的交流を有する極めて重要なパートナーだと考えておりまして,自由で開かれた香港社会,これは日本を含むこの地域の繁栄と発展にとって重要であると考えております。
 まず,中国に対しては様々なレベルで,引き続き「一国二制度」の下,自由で開かれた香港が繁栄していくことの重要性を指摘しております。これはG20大阪での首脳会合等々でも,安倍総理から明確に伝えているところでありまして,引き続き高い関心を持って情勢を注視していきたいと思っております。

北方四島における共同経済活動に係る観光パイロットツアーの再開

【朝日新聞 楢崎記者】今週予定されていたロシアとの共同経済活動の一環の観光パイロットツアーが延期されましたけれども,受け止めと,今後の再実施の見通し,また,平和条約交渉に与える影響をお願いします。

【茂木外務大臣】ロシア側の事情によりまして,やむを得ず延期となりましたが,今後のツアーの実施については,ロシア側とも再調整をしたいと思っておりまして,受け入れられるんだと思います。今月の下旬以降の出来るだけ早期に実施すべく調整をしているところであります。

紅海におけるイラン石油タンカーの爆発

【NHK 高野記者】イラン情勢についてお伺いします。イランのタンカー爆発という話が入ってきていますが,これまでのところで日本政府として把握されている情報を教えてください。

【茂木外務大臣】報道は承知をしております。写真も見ました。日本政府としても高い関心を持って情勢を注視している。また,情報の収集を進めているところであります。

【朝日新聞 竹下記者】関連なんですけれども,現時点で日本関連の船舶に対する影響などは入ってきていますでしょうか。

【茂木外務大臣】今の時点で,そういう情報には接しておりません。