日時 令和元年10月4日(金曜日)9時59分~10時10分 於:本省会見室
主な質疑事項
  • (大臣から)豚コレラ関係閣僚会議について
  • 飼養豚及び野生イノシシにおける豚コレラに対する今後の対応について
  • 臨時国会に臨む姿勢について
  • 日米貿易協定の合意による影響試算について
  • 今期の商業捕鯨の状況及び受け止めについて
  • 諫早湾干拓地への大臣出張の所感について

大臣

  私から1点、御報告がございます。
  本日、官邸におきまして、豚コレラ関係閣僚会議が開催され、豚コレラ封じ込め及びアフリカ豚コレラの侵入防止のための対策について、私から説明を行いました。特に、韓国でも発生が続く、アフリカ豚コレラにつきましては、関係省庁が一体となって水際対策と国内対策に取り組むよう、関係閣僚に御協力をお願いいたしました。これに対して、官房長官からは、豚コレラ及びアフリカ豚コレラの対策に政府一丸となって全力で取り組む旨の御発言がございました。
  農林水産省としましては、引き続き、豚コレラ及びアフリカ豚コレラに対して、緊張感を持ち、万全を期してまいりたいと考えています。
  私からは以上です。

記者

  今お話しされた、豚コレラの関係閣僚会議ですが、改めて本日開催された狙いと、どのようなことを話したか教えてください。

大臣

  感染拡大を受けてですね、やはり農林水産省が中心となってやるということは、これは当然でありますが、しかし政府一丸となって、関係省庁一丸となって、関係閣僚も意見を出し合って、情報を共有し、協力関係を確実なものにするということが狙いだというふうに思っております。

記者

  あともう一点お伺いします。今日から臨時国会が始まりますが、日米貿易協定を巡る論戦が行われ、注目されると思うんですが、大臣として、今回どのような姿勢で臨まれるか教えてください。

大臣

  まだ影響試算等の作業は全く進んではおりませんが、いろんな御質問に対してはですね、誠実に丁寧にお答えをしたいというふうに思っています。

記者

  昨日ですね、群馬県内で、野生イノシシから豚コレラの感染疑い例が出ていますが、現在国の方で確認中かと思いますが、いつぐらいまでに結果が出るのかという見通しと、大臣の今の受け止めをお聞かせください。

大臣

  昨日のですね、多分私に報告が来たのが、19時半ぐらいだったと思います。大変あの、食事をしていたんですけれども、グッと食事が喉に詰まるような思いがいたしました。検査中でありましてですね、県の一次検査では陽性でありますので、国も遺伝子解析検査を今、行っています。大体、夕方、何時かは確定しませんが、夕刻には確定予定という報告を受けております。

記者

  今の質問に関連するんですが、群馬県で野生イノシシへの感染が確認された場合、現在、接種推奨地域は9県となっていますが、群馬県が加わって10県になるということになるんでしょうか。それが1点です。もう1点は発生県に隣接する県からですね、ワクチンを打ちたいという要望が寄せられていると思いますが、現在でどの県からワクチン接種の要望が寄せられていて、なおかつ、そういった県に対する対応、今後の取扱いを農水省としてどう考えてらっしゃるか教えてください。

大臣

  御指摘のとおり群馬県からですね、豚コレラに罹患したイノシシが発見されました。そうなりますと感染リスクが高い地域を定めなければなりませんが、それにつきましてはですね、まだ確定ではありません。夕方確定しますけれども。確定した場合はですね、小委員会等の専門家の皆様方に推奨地域とすべきがどうか、御意見をいただくことになるというふうに存じ上げています。それから隣接する県につきましてはですね、群馬、千葉、静岡から予防的にワクチン接種を希望する旨の御意見が上がっているというふうに聞いております。

記者

  そういった地域の内容、取扱いをどのように考えてらっしゃいますか。

大臣

  前に御説明しましたように、基本的には100万ドーズ、それに回転備蓄の分の使用可能な分が11月まで使用ということで、150万ドーズです。打てるコマ数に限りがあるということも現実問題として考えなければなりません。そして、じゃあ150万ドーズあるから、150万頭打てるのかというとですね、やはり冷凍しているものを解凍してですね、一つのロットとして、接種するのは獣医さんですけれども、獣医さんに渡すということになるとですね、そこで若干の、やっぱりロスが、例えば10本入っているものを解凍して、解凍したらすぐ使わなければならないわけですから、8本使って2本残るだとか、じゃあすぐ隣の農場に持って行くかというとなかなかそうはうまくはいかない場合もあると考えるとですね、ロスの部分も係数として計算しなければなりませんので、現実に対応できる数量とですね、区域については、現場の御意見と、現場の状況を見極めながらしっかり決めていきたい。そしてまた先ほど申し上げましたように、小委員会の先生方にもですね、専門的な知見に基づいて御意見を求めたいと思います。

報道官

  ほかにございませんでしょうか。

記者

  先ほどの日米貿易協定についてなんですけれども、先ほど大臣、影響試算等の作業が進んでいないというお話だった思うんですけれども、改めて確認なんですけれども、影響試算というのを行うということでよろしいんでしょうか。

大臣

  やるかどうかについてもですね、これからまた、話し合うことになると思いますが、私の農林水産大臣としての私見としてですね、やはりこのようなことが行われた場合にはですね、影響試算はされるのであろうというところまででございます。政府全体として決定したわけではございません。

記者

  捕鯨についてなんですけれども、下関港の方に日新丸がですね、帰ってきて、水揚げがされますけれども、これで今期の漁も終わりですが、ほぼほぼ上限に達するクジラが獲れましたけれども、どう受け止めてらっしゃるかというところと、クジラの肉の量も調査捕鯨と比べて少し減るかと思いますけれども、流通への影響をどういうふうにみてらっしゃるか教えてください。

大臣

  ほとんど日新丸については枠を消化したと、それから沿岸の小型の捕鯨についてもですね、33頭ミンククジラを枠全体をクリアしたということで、これが順調にスタートしたことについてはですね、素晴らしい、いいことだと思います。それがまた店頭に並んでですね、消費者の方々の手元に渡ってですね、そのおいしさをわかっていただきたい。この間、実は数日前に、地方農政局長、それから森林管理局長の皆様方が御上京されたときにですね、下の食堂で皆さんと会費制で食事会をしたんですけれども、そのときにもですね、クジラの竜田揚げを出していただいて、久しぶりに食べましたけれども、温かいうちは抜群にうまい。食べていただければうまさはわかる、ということを私の体験としても実感したので、食べていただければ喜んでいただけると思います。
  引き続きですね、これから商業捕鯨としてベースに乗るように国としても支援していきたいと思います。そういうふうに考えています。

報道官

  ほかにございませんでしょうか。

記者

  諫早の視察に行かれましたが、改めて帰られまして、感想、受け止めをお願いします。

大臣

  例えば御高齢の方からはですね、今の若い者は、特に長崎ですけれども、安全で安心で、高潮や高波も心配のない暮らし、これが当たり前だと思っているけれども決してそうではないんだと。この干拓事業、それからその事業によってですね、今の安心・安全が担保されているんだということを我々としては次の世代に伝えていきたいという御意見もありましたし、そして干拓地で営農されている方々におかれましてはですね、まったく今、耕作放棄地がない、そして非常に所得も安定していてですね、HACCPもGAPも取りですね、そして海外への輸出も含めて、非常に多角的で環境管理型の素晴らしい営農をされている。
  しかし佐賀の方に行きますとですね、やっぱり漁民の方々の海に対する思いが強くてですね、「お金じゃないんだ」と、「大臣、金じゃないんだ」と。「我々は美しい昔の宝の海と呼ばれた有明海を我々に返してほしいんだ」という気持ちはですね、本当にお金じゃないんだなぁと、思いなんだなぁというのは、胸に響きました。そしてその場でですね、原弁団の方々からも、是非、私に対してですね、もっと、一方的な意見を聞くのは自分たちも良くないと思う。ですからいろんな意見のある人が佐賀にはいますから、そういう人たちを是非、同じテーブルというかですね、同じ会場に集まるような形で、大臣とまた話をする機会を設けられませんかという話があったので、私はですね、本当に片方に偏った人たちだけではなくて、原弁団の方々にも御苦労をいただいて、九州農政局にも骨を折っていただいて、もちろん、県庁やですね、市役所の方々にもお力を賜ってですね、バランスの取れたそういうメンバー構成で意見交換ができるのであればですね、大変素晴らしいことだと思うので、喜んでお受けしたいとお答えしました。
  それにしましても、私どもとしてはやはり平成29年の大臣の談話に沿ってですね、解決することがベストだと、こう思っておりますが、差し戻しをされているという現実もありますので、司法に対しては我々は尊重する責任がありますから、これから話し合いは話し合い、交流は交流、それから有明の海をですね、豊かにするという事業はまた、全くそれとは別のものとしてやっていかなければならないというふうに思ったところでございます。

報道官

  ほかによろしいでしょうか。以上で終了します。ありがとうございました。

以上