1.  本3日(現地時間同日),セーシェル共和国の首都ビクトリアにおいて,我が方冨永真在セーシェル大使と先方マックスージー・モンドン指名大臣兼地方政府,内務,危機災害管理,青年,スポーツ,文化大臣(H.E. Ms.Macsuzy Mondon, Designated Minister and Minister for Local Government, Home Affairs, Risk and Disaster Management, Youth, Sports and Culture)との間で,供与額8億円の無償資金協力「海上保安能力強化計画」に関する書簡の交換が行われました。
    2.  陸地面積が狭い一方で小規模ながら広大な排他的経済水域を有するセーシェルでは,主要産業である観光業及び漁業の発展のために,海上における安全の確保が重要な課題となっています。しかし,同国では近年麻薬の密輸等による領海内の不法航行が問題となっているとともに,ソマリア沖海賊問題も引き続き予断を許さない状況であり,更なる海上保安能力の強化が必要とされています。
    3.  この協力は,セーシェル政府に対し,海上保安機材(警備艇等)の供与及び海上保安施設の建設を支援することで,麻薬取引・違法漁業・海賊の取り締まりの強化を図り,セーシェルを含むインド太平洋の社会・経済発展及び平和と安定の確保に寄与するものです。
    4.  我が国は,2019年8月に開催した第7回アフリカ開発会議(TICAD7)において,アフリカにおけるブルーエコノミーの発展を支援する旨表明しており,この協力は同表明を具体化するものです。

    [参考]
      セーシェル共和国の面積は約460平方キロメートル(種子島とほぼ同じ大きさ),人口は約9.7万人(2018年,世界銀行),一人当たり国民総所得(GNI)は15,600米ドル(2018年,世界銀行)。