令和元年9月12日、安倍総理は、都内で開催された第38回全国消防殉職者慰霊祭に参列しました。

 この慰霊祭は、防災の任務を遂行中、不幸にして尊い犠牲となられた全国の消防殉職者並びに消防協力受難者の功績を称え、その御霊(みたま)に深甚なる敬意と感謝の誠をささげるもので、昭和57年から開催され、今年で38回目となります。
 総理は、黙祷(もくとう)をささげ、追悼の辞を述べた後、献花を行いました。

 総理は、追悼の辞で、次のように述べました。

「第38回全国消防殉職者慰霊祭に当たり、謹んで追悼のことばを申し上げます。
 この度新たに祀(まつ)られた5名の消防業務従事者の御冥福を改めてお祈りいたします。
 皆様は、火災現場での消火活動や交通事故現場での救助活動などにおいて、地域住民の命を自分たちが守るという強い使命感の下、その責務を全うし、尊くも犠牲になられました。
 皆様が身をもって示されたその強い使命感と勇気に対し、衷心より敬意と感謝を表します。
 愛する家族を失われた御遺族の悲しみ、無念さを思うと、悲痛の念に堪えません。御遺族の皆様に対し、心からお悔やみを申し上げます。
 我が国は、地震、火山、台風、豪雨などによる災害が発生しやすい環境にあり、これらの災害により、これまでも、数多くのかけがえのない尊い命と貴重な財産が奪われてまいりました。
 今後、首都直下地震や南海トラフ巨大地震などの大規模地震の発生が懸念される中、一たび災害が発生すれば先陣を切って災害現場に駆けつけ、我が身の危険を顧みず、献身的に活動する消防職団員に、国民は大きな信頼と期待を寄せています。
 私たちは、これまでに祀られた5,762柱の御霊の尊い犠牲を無にすることなく、その御遺志に応えるため、災害から人命を守り、我が国が世界一安全な国となるよう全力を尽くしてまいります。
 結びに、御霊の安らかならんことお祈り申し上げますとともに、御遺族の皆様の御平安を祈念し、追悼のことばといたします。」

関連動画

 

動画の再生はこちら(政府インターネットTV)