1. 1 9月9日から13日まで,ニューヨーク(国連本部)において第1回サイバーセキュリティに関する国連オープン・エンド作業部会(Open-ended Working Group (OEWG))会合が行われており,我が国から赤堀毅総合外交政策局参事官(サイバー政策担当大使)をはじめ関係者が我が国代表団として出席しています。

    2 OEWGは,国連加盟国がサイバー空間における脅威認識,規範,国際法の適用,信頼醸成,能力構築など幅広い議論を行う会合であり,昨年の国連総会議決議に基づき設置されることが決まったものです。

    3 9日,本件会合の冒頭セッションにおいて,赤堀大使はステートメント(英文)(PDF)別ウィンドウで開くを行いました。本ステートメントでは,(1)法の支配,(2)信頼醸成及び(3)能力構築を柱とする我が国のサイバー外交の取組について説明した上で,サイバー空間に既存の国際法が適用されること,及びOEWGがこれまでのサイバーセキュリティに関する国連政府専門家会合(Group of Governmental Experts (GGE))の成果を踏まえ,かつGGEとの間で相互補完的な役割を果たすべきこと等を強調しました。

    4 我が国は,2012年の第3会期GGE以降,GGEメンバー国として国連での議論を主導してきており,本年12月に立ち上がる予定の第6会期GGEのメンバー国にも選出されました。我が国は,OEWG及びGGEの双方において,各国と協調しながら,自由,公正,かつ安全なサイバー空間の維持に向け,引き続き積極的に貢献していく考えです。

    [参考1]サイバーセキュリティに関する国連オープン・エンド作業部会(OEWG)
     正式名称は国際安全保障の文脈における情報及び電気通信分野での発展に関するオープン・エンド作業部会。2018年12月,第73回国連総会決議(A/RES/73/27)に基づき,国際安全保障の文脈における情報および電気通信分野の発展に関して国連全加盟国参加可能な議論の場として,2019年より国連の下に初めて立ち上がる会合。本年9月に第1回会合を開催し,全部で3回の本会合を経て2020年の国連総会において報告書を提出することとなっている。

    [参考2]サイバーセキュリティに関する第6会期国連政府専門家会合(GGE)
     2018年12月,第73回国連総会決議(A/RES/73/266)に基づき,国際安全保障の文脈におけるサイバー空間での責任ある国家の行動の進展に関して25か国からの専門家(25名)による専門的な議論の場として,国連の下に立ち上がる会合。GGEは過去5会期にわたり実施されている。本年12月に第1回会合を開催し,全部で4回の本会合を経て2021年の国連総会において報告書を提出することとなっている。

    • 第1会期:2004から2005年 15か国の専門家がメンバー
    • 第2会期:2009から2010年 15か国の専門家がメンバー
    • 第3会期:2012から2013年 15か国の専門家がメンバー
    • 第4会期:2014から2015年 20か国の専門家がメンバー
    • 第5会期:2016から2017年 25か国の専門家がメンバー