(令和元年9月3日(火)11:23 ~ 11:40 省内会見室)

【広報室】

会見の詳細

閣議等について

大臣:
冒頭特にありません。

質疑

記者:
鹿児島県の出水市で起きた4歳児の女の子の虐待死事件についてお伺いします。母親の交際相手が逮捕されていますが、前回の北海道で起きた事件なども母親の交際相手という、そういう関係者からの虐待という事件が最近相次いでいるように思いますが、一部報道において児童虐待防止法では児相による指導対象がなかなか交際相手というところにまで踏み込むのが難しいというような指摘もありますが、こうした事件が相次いでいることも含めて大臣のご所見をお伺いいたします。
大臣:
鹿児島県出水市で4歳の女児がお亡くなりになったことは痛恨の極みであり、心よりご冥福をお祈り申し上げます。現在、厚生労働省として、一時保護にかかるリスク判断が適切になされていたか、児童相談所の援助方針が転居後も市町村と適切に共有されていたか、児童相談所と市町村との間で必要な情報が共有されていたかなどの具体的状況等に関して、関係自治体に対して早急に報告を求めるとともに、厚生労働省から職員を現地に派遣し、事実関係の把握を急ぎたいと思います。この報告等を踏まえ、児童相談所において、援助方針を関係機関と共有した上で、リスクアセスメントシートの活用等により、リスクを客観的に把握し、関係機関で共有するとともに、リスクが高い場合には、一時保護等を躊躇なく実施すること等の取扱いを徹底するなど早急に必要な対応を講じてまいります。
記者:
実母ではなくて交際相手の部分ですとか、そこに踏み込むことの難しさなどの声も上がっているようですが、その辺はどのようにお考えでしょうか。
大臣:
要は、今回の事案について、今そういうお問い合わせがありましたが、やはりそういうところも含めて、まずは事実確認をして、そして、どこにどういう問題があったかと、今回の児童虐待については、今回様々な議論の上で、必要なルール整備をしていますから、あとはそのルールの下でどう運用されているのかという運用の問題もあるので、そこは、今のお尋ねの点も含めてまず事実を確認する、そして、どういうところがどういう対応を必要であったか、必要であるか、そういうことをしっかりと講じていくということに尽きると思います。極めて個別的な事案なので、そこはまず事実がどうであるか、そして、どういう対応をすべきであったか、あるいはどういうところが足らざる点があったか、そういうことをきちんと職員を現地に派遣してまずは事実関係の把握を急ぎたいと思います。
記者:
非正規労働者をめぐる内部文書の関連で質問ですが、厚生労働省が根本厚生労働大臣の指示で4月中旬に省内の全部局に、非正規や非正規労働者という表現を国会答弁などで使わないよう求める趣旨の文書やメールを通知し、東京新聞が情報公開を請求した後の7月下旬に撤回していたことがわかりました。取材に応じた雇用環境均等局の幹部は、文書の作成に関する根本大臣の指示や了承を否定していますが、こうした点について根本大臣本人から改めて事実関係の説明をお願いします。
大臣:
私から「非正規」という文言を使わないよう指示した事実はないし、その意味で、今のお尋ねについては、私はそういうことを指示したり、報道にあるように了承したり、そういう事実はありません。これは、明確に否定しておきたいと思います。
記者:
関連で質問です。根本大臣が、文書などの作成に関わっていないとすれば、大臣の知らないままにこうした非正規の呼称に関する注意文書が省内で周知されていたことになるのですが、こうした事実を大臣はどう受け止めていらっしゃるのでしょうか。内容の誤った文書やメールが作成されたことについて、関係した職員に対する処分など考えているのでしょうか。
大臣:
すぐにそういう話に飛んでいくんだけど、まず、私から「非正規」という文言を使わないよう指示した事実はないし、事務方も、そのような内容の周知はしておりません。ただし、省内での周知に際し、事務方の省内メールの文面に正確でない内容が含まれていたことについては、適切でなかったと考えています。私がこういう問題を考えるときに実は大事なのは、本質であって、重要なことは、個々の働き手の実情をよく見た上で、それぞれの課題に適切に対応し、働く人の希望に沿った働き方を実現していくこと、これは私の考えであります。ですから、厚生労働省としては、このような考え方の下で、非正規雇用労働者の現状や課題に真剣に向き合って、これまでも、不本意ながら非正規雇用で働くことを余儀なくされている方の正社員転換等の支援、非正規雇用で働く方の待遇の改善等を推進するための各種施策を進めてきたところであります。今後とも、就職氷河期世代の対策を含め、パート・有期・派遣で働く方の支援等に積極的に取り組んでいきたい、これが私の姿勢であります。
記者:
厚労省が今回撤回した文書には、非正規雇用というネーミングには、ネガティブなイメージがあるという記述がありました。文章の内容如何とは別で、根本大臣ご自身は、非正規だとか非正規労働者という用語にネガティブなイメージがあって改称が必要だとお考えでしょうか。
大臣:
これも、私の本質的な考え方を申し上げたいと思います、せっかくの機会ですから。私は、正社員に就けずにパートなどの働き方を余儀なくされている方や、自分に都合の良い時間に働きたいからと積極的にパートなどの働き方を選択して活躍している方など、多様な働き方が進んでいる、今そういう時代にあると思います。単に「正規」「非正規」という切り分け方だけでよいのか、多様な働き方それぞれの課題に応じた施策を講ずるべきではないか、という私はそういう政策的な議論をしていきたいと思っています。パートタイム労働者、有期雇用労働者、派遣労働者に寄り添った政策を展開して、同一労働同一賃金の実現に向けて全力で取り組んでいく、これが私の姿勢であり、基本的な考え方です。
記者:
今朝の一部報道についてお伺いしたいと思います。内閣法制局に当時出向していた厚労省の職員が、当時の臨床研究法の法案について、製薬機関に漏洩したというような事実が報じられております。これについての事実関係をまずお願いしたいと思います。
大臣:
本件については今朝新聞で初めて知りました。事務方によれば守秘義務違反として処分を行っていることでありますが、詳細は事務方にお尋ねいただきたいと思います。
記者:
今回公表されていないという事案、処分されたということですけれども今回公表はされていないと思うのですがそれについては事実関係どうなんでしょうか。
大臣:
これも事実確認の問題ですが、事務方によれば人事院の公表基準において訓告は公表対象となっていないということに基づいて公表していなかったということであります。これは訓告であるそして訓告は人事院の公表基準について対象となっていないということですから、そういう理由で公表していないということでありますと聞いています。
記者:
この記事がおおむね事実ということでよろしいかということと、それから職員が漏洩した条文と国会提出後の条文には違いがあり、製薬会社の臨床研究に対する倫理的な責任を課すなどの規定が削除されていたとのことですが、この情報漏洩による法案への影響はなかったのか、もう一つの障害者のことも含めてお願いします。
大臣:
今私も新聞は見ましたが、その新聞の事実関係について私は個別にここで申し上げるのは、これは事務方に聞いてもらいたいと思います。大事なのは守秘義務の遵守は国家公務員として基本的なことであり、情報の外部流出はあってはならないことであります。そして先ほどの処分についても言えば、処分についてはここは事実関係を当時事実関係を精査した上で厳正かつ公正に実施していると聞いています。その意味で事実関係にお問い合わせがありましたけれども、そこは当時の判断として事実関係を精査した上で厳正かつ公正に実施していると聞いています。
記者:
法案への影響は特になかったと。
大臣:
法案への影響はないと。そこは事実関係を当時精査して法案への影響はないということで訓告となったんだと聞いていますが、そこは厳正かつ公正に実施していると私は聞いているしそこはその当時の判断されたということだと思います。
記者:
幼児虐待事件について改めて伺いたいと思います。全国的に目黒区であったり、千葉県野田市など虐待死が相次いでいます。子どもの命がかかわっている以上早急な対策が求められると思いますけれども、今回のその鹿児島の事件についての事実関係を改めていつまでに終えたいのか、そのスケジュール感を具体的にお願いします。
大臣:
先ほど私は既に申し上げていますが今回の具体的状況等に関して、関係自治体に対して早急に報告を求めるとともに、厚生労働省から職員を現地に派遣して、事実関係の把握を急ぎたいと思います。
記者:
内閣改造目前になっていると思うのですが、大臣、先日、上野前政務官について説明責任を果たすべきだということをおっしゃっていたのですが、いまだに説明がない状況であってこれについてどうお考えですか。
大臣:
政治活動については、一人一人の政治家が、国民に不信を持たれることのないように、常にみずからが襟を正し、説明責任を果たすものだと考えています。そこはしっかりと対応していただきたいと思います。
記者:
労働行政と入管行政というのは外国人労働者に関しては非常に密接に結びついているものだと思うのですが、そこに要は労働行政が入管行政にこう手を突っ込んだ形の疑惑を持たれているということで、これについて省のトップとしてもう少し疑惑の解消、労働行政に対して不信を持たれかねないこれに対して疑惑を積極的に解消する姿勢というのは大臣としては必要だとお考えにならないのでしょうか。
大臣:
繰り返しになりますが、政治活動については、一人一人の政治家が、国民に不信を持たれることのないように、常にみずからが襟を正して、説明責任を果たすべきものだと考えています。そしてこれは政治家個人がしっかりと対応するこれが基本だと思います。
記者:
臨床研究の関係でお伺いしたいのですけれども、相手が製薬業界の関係者ということでその業界を所管する厚労省ということで癒着を疑われかねない状況でありますけれども、これについて再発防止などを含めて対処必要だと思いますが大臣いかがでしょうか。
大臣:
基本的にはこれは公務員の倫理規範というのがある訳ですから公務員たるものこういうことはしっかりとわきまえて、そういう今のような話については公務員としてあってはならないことだと思いますからしっかりとそれぞれの公務員が倫理をもって常に仕事に当たると。それに尽きると思います。
 

(了)