2019年9月2日

経済産業省は、日本認知症官民協議会「認知症イノベーションアライアンスワーキンググループ」での議論も開始し、認知症に関する、官民連携を通じた新たな製品・サービスの創出に関する取組を始めました。また、成長戦略フォローアップ(令和元年6月21日)に掲げられた「認知症分野における官民プラットフォームを活用し、評価指標・手法の確立を目指しつつ、予防やケア等の社会実装を促進」すべく、AMED(国立研究開発法人日本医療研究開発機構)事業として「認知症対官民イノベーション実証基盤整備事業」における研究開発を実施してまいります。

1.背景

認知症の人は現在約500万人程度、2035年には約800万人(65歳以上高齢者の約5人に1人)まで増加すると見込まれています。
認知症施策推進関係閣僚会議において、「認知症施策推進大綱」が令和元年6月18日に取りまとめられましたが、認知症の発症を遅らせ、認知症になっても希望を持って日常生活を過ごせる社会を目指し 認知症の人や家族の視点を重視しながら「共生」と「予防」を車の両輪として施策を推進することとされています。
認知症に関する新たな製品・サービスの社会実装に向け、認知機能低下の進行抑制に向けた評価指標・手法の確立や、認知症との共生を支えるソリューション開発に関する官民連携の取組が必要です。

2.目的・概要

経済産業省では、日本認知症官民協議会に認知症イノベーションアライアンスワーキンググループを設置し、令和元年8月29日に第一回目を実施しました。生活を支える広範な産業と公的機関・医療・福祉・当事者関係者等が連携したイノベーション創出に向けた検討を進めてまいります。
また、「認知症対策官民イノベーション実証基盤整備事業」において認知症予防を目指した多因子介入に関する研究を採択し、このフィールドを基点に非医療関係者でも利活用可能な認知機能低下の抑制に関する評価指標・手法の確立等を目指していきます。

3.今後

認知症イノベーションアライアンスワーキンググループについては、年度内の報告書取りまとめを目指して議論を進めてまいります。
また、「認知症対策官民イノベーション実証基盤整備事業」については、3年間で実証事業を実施し、医療関係者のみならず非医療関係者にも利活用可能な評価指標・手法の確立を目指します。

  • 認知症イノベーションアライアンスWGの位置づけについての画像(参考1)認知症イノベーションアライアンスWGの位置づけについて
  • 認知症対策官民イノベーション実証基盤整備事業における実施体制例の画像(参考2)認知症対策官民イノベーション実証基盤整備事業における実施体制例

担当

商務・サービスグループ ヘルスケア産業課長 西川
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