1. 1 本20日(現地時間同日),タジキスタン共和国の首都ドゥシャンベにおいて,我が方北岡元駐タジキスタン大使と先方シロジッディン・ムフリッディン外務大臣(H. E. Mr. Sirojiddin MUHRIDDIN, Minister of Foreign Affairs)との間で,「ドゥシャンベ-ボフタル道路におけるキジルカラ-ボフタル間道路改修計画(詳細設計)」(供与限度額1億1,700万円)及び「ドゥシャンベ-ボフタル道路におけるキジルカラ-ボフタル間道路改修計画」(本体工事。供与限度額32億3,200万円)に関する書簡の交換が行われました。

    2 内陸国であるタジキスタンでは,国内の貨物輸送・旅客輸送の90%以上を道路交通に依存しており,周辺国との交易においても道路輸送網が重要な役割を果たすなど道路網は同国経済の機軸となっています。一方,その多くが旧ソ連時代に建設されているため老朽化が進んでいるだけでなく,独立後1992年から5年間続いた内戦により道路が激しく損傷し,経済活性化の阻害要因となっており,早期の改修が必要とされています。

    3 首都ドゥシャンベと第2の都市ボフタルを結ぶ道路は,アフガニスタン国境につながる主要幹線道路であり,この計画は,その一部であるハトロン州のキジルカラ-ボフタル間の道路(9.2kmの区間)の既存2車線の4車線化を含む改修を行うことにより,安全かつ円滑な交通の確保を図るものです。この計画により,同区間を通過する交通量が約35%増加することが見込まれており,ハトロン州の住民約300万人を含む同国国民全体に直接・間接的に裨益し,経済,物流の改善,交通の安全性や利便性の向上とともに,輸送コスト削減による経済活動の活性化などが期待されます。

    [参考]タジキスタン共和国基礎データ
     タジキスタン共和国は,面積約14万3,100平方キロメートル(日本の約40%),人口約890万人(2017年,国連人口基金),人口1人当たり国民総所得(GNI)990ドル(2017年,世界銀行)。