令和元年8月8日(木)

 本日の閣議においては,法務省案件はありませんでした。
 続いて,私から1件報告があります。
 本年6月に神奈川県内において発生した実刑収容の際の逃走事案について,8月6日,最高検及び横浜地検がそれぞれ検証結果を公表いたしました。
 この逃走事案につきましては,身柄確保までの間,地域住民の皆様,学校関係者の皆様,関係自治体の皆様等に対し,大変な御心配と御迷惑をおかけいたしました。改めてお詫び申し上げますとともに,私からも,徹底した検証や検討を行うよう指示していたところです。
 最高検においては,検証の結果を踏まえ,同種事案の再発防止を図るため,まず,収容に困難を来す可能性がある事案については,高検が主体的に収容を行い,又は地検の収容を支援するということ,収容業務を担当する職員をしっかりと確保して適正に配置すること,そして,地方自治体等関係機関との緊急連絡体制を整備することなどといった措置を講じるよう全国の検察庁に指示したという報告を受けています。
  もとより,困難化している収容業務に的確に対応するためには,このような対処のみならず,今後も,情勢の推移を踏まえた見直し等の対応が必要になっていくことと思います。
  今後とも,検察当局において,同種事案を生じさせることのないよう緊張感をもって再発防止を徹底してもらいたいと考えています。

神奈川県内で発生した逃走事案に係る検証結果の公表に関する質疑について

【記者】
 大臣から御発言がありました件について,追加で質問いたします。
 報告書・再発防止策がまとめられましたが,大臣として,今回の内容をどのように評価されていますでしょうか。
 また,地元自治体からは厳しい声も上がっていますが,例えば保釈制度そのものについてなど,より踏み込んだ対策が必要と考えるか,お伺いします。

【大臣】
 今回の検証については,私からも,逃走事案について,本当に地域の皆様に大変な御心配と御迷惑をおかけしたことを踏まえて,しっかりと検証し,徹底した再発防止に努めるよう指示していたことを受けた検証結果であると考えています。
  今回の検討では,まず,高検による的確な対処を行うこととしたということです。すなわち,収容業務について,地検あるいは地検の支部が対応するということもあるわけです。ただ,様々な収容困難な事案も生じ得るということも踏まえると,今後,そういった事案については,高検がしっかりとフォローするという体制を制度的に整えていくということです。そうしたことで,収容に困難を来す事案については,高検からのしっかりしたバックアップ体制を得られるということです。また,今回逃走した後の報告・連絡が遅れたということですが,これにつきましても,しっかりと内部的な情報共有あるいは警察,自治体との情報共有,これも含めてしっかりとマニュアル化といいますか,こういったルールに従って通報するということを明確化しましたので,より迅速な連絡ができるであろうということです。これを整えるための人的・物的体制についてもしっかりと整えるということを検証結果で明記していると考えています。
 こういった形で御不安・御心配をおかけしましたので,今後はこういったことが二度とないように,しっかりとした検証結果を踏まえた体制,そしてそれに基づくしっかりとした運用をすることによって,御不安・御心配を緩和していきたいと考えています。
 保釈につきましては,数値的に見ても,従来よりも裁判所が保釈に対して積極的になっているという部分は事実としてあります。そういう司法の判断に対して,どのように対応するのかということも,これは保釈が増えているということも踏まえて,しっかりとした体制を組むであるとか,保釈請求に当たってどのように考えるのかということについては,検察当局においてしっかりと検討していただきたいと考えています。

終戦の日に関する質疑について

【記者】
 終戦の日が近付いてまいりましたが,靖国参拝や,玉串奉納の御予定があれば教えてください。

【大臣】
 英霊の御霊に対してどのような思いを尽くすかという個人の心情の問題ですので,これは個人として適切に対処していきたいと考えています。

小泉進次郎衆議院議員の御結婚に関する質疑について

【記者】
 昨日,小泉進次郎衆議院議員が官邸を訪れて,滝川クリステルさんと結婚されるということを発表されました。大臣も小泉議員とは御親交があると思いますが,受け止めと,もし祝意など伝えられたのであれば,その内容を教えてください。

【大臣】
 皆さんと思いは同じでありまして,お二人に対し,心からおめでとうと申し上げたいと思います。
 結婚の発表というのが,周りの方々をハッピーにさせるものなのだなということを改めて思ったところですし,私自身も相当前にさせていただいたものですが,そういったことも思い出したところです。
 本当におめでとうということを改めて申し上げたいと思います。

【記者】
 大臣御自身も愛妻家でいらっしゃると思いますが,夫婦円満の秘訣など教えていただけますでしょうか。

【大臣】
 昨日,小泉進次郎議員の発言で,家庭というのは鎧を脱ぐ場所だということを言っておられました。私は家でも鎧を着ているとうっかり言ったところ,非常に怒られまして,こういった発言を家庭ですること自体が,鎧を脱いでいる証拠なのだと思いましたが,円満の秘訣は,ないと思います。メディアの皆さんも日夜大変だと思います。そういった中で夫婦円満というのはみんなで考えていこうということで,何か良いアイデアがあったらよろしくお願いいたします。

(以上)