2019年8月2日

大韓民国に関する輸出管理上の国カテゴリーを見直すため、輸出貿易管理令別表第3の国から大韓民国を削除するための政令改正が本日閣議決定されました。経済産業省としては、輸出先や品目にかかわらず、改めて、迂回輸出等に厳正に対処するとともに、輸出者に対して自主管理を促していきます。

1.輸出貿易管理令の一部を改正する政令の概要

◇外国為替及び外国貿易法(昭和24年法律第228号。)に基づく輸出管理を適切に実施する観点から、大韓民国向けの輸出について厳格に運用するため、輸出貿易管理令(昭和24年政令第378号。以下「輸出令」という。)別表第3に掲げる地域から大韓民国を削除します。

◇輸出令の改正に伴い、包括許可取扱要領(平成17年輸出注意事項17第7号・平成17・02・23貿局第1号)等の関連通達の改正も行います。

◇これらの改正により、大韓民国向けの輸出については一般包括許可が適用できなくなるとともに、キャッチオール規制の対象(※)となります。

(※)リスト規制品以外であっても、大量破壊兵器等や通常兵器の開発等に用いられるおそれがある場合に輸出許可申請が必要となります。
 

具体的な改正内容は以下のとおりです。

輸出令関係

◇別表第3に掲げる地域から大韓民国を削除。

包括許可取扱要領関係

◇大韓民国向けの貨物の輸出及び技術の提供について、一般包括許可を適用しない。

◇特別一般包括許可(自主管理の事前確認等、一般包括許可よりも輸出者の要件が厳格)については、従前のとおり適用可能。また、この範囲の個別許可については、従前のとおり、地方経済産業局・通商事務所で申請を受け付けます。

※関連通達の改正の考え方は上記のとおりであり、その詳細については、8月7日に公表予定の資料をご確認ください。

今後の予定

公布:令和元年8月7日(水曜日)

施行:令和元年8月28日(水曜日)

2.輸出管理上における国別カテゴリーの名称見直しについて

◇従来、輸出令別表第3及び輸出貿易管理令の運用について(昭和62年輸出注意事項62第11号・62貿局第322号。以下「運用通達」という。)い地域①については、実務上、いわゆる「ホワイト国」との名称が用いられてきました。

◇今回、我が国の輸出管理制度について、国内外の実務者・関係者による理解を深める観点から、輸出管理上の国別カテゴリーの実務上の名称について、以下のように呼称するようにします。なお、法令上の扱いは運用通達上の国別区分に定めるとおりであり、変更はありません。

3.輸出管理の厳格な運用について

◇7月4日以降、大韓民国向け輸出について個別許可を求めることとしていた、フッ化ポリイミド・レジスト・フッ化水素の3品目については、厳格な輸出審査を経た上で、正当な民間取引であると確認できたものは今後許可していきますが、3品目に限らず、迂回輸出や目的外転用などには厳正に対処します。

◇そもそも、輸出先や許可の種別に関わらず、輸出者による自主管理が重要です。輸出企業におかれては、最終需要者や最終用途などの確認に万全を期するよう改めてお願いします。

(参考1)パブリックコメントの結果について外部リンク

(参考2)関連通達の改正について

※8月7日に掲載予定です。

関連資料

担当

貿易経済協力局 貿易管理課長 岩松
担当者:谷澤

電話:03-3501-1511(内線 3241~5)
03-3501-0538(直通)
03-3501-5896(FAX)