議案審議経過情報

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項目 内容
議案提出者 内閣
衆議院審議時会派態度 全会一致
衆議院審議時賛成会派 自由民主党; 立憲民主党・無所属フォーラム; 国民民主党・無所属クラブ; 公明党; 日本共産党; 日本維新の会; 社会保障を立て直す国民会議; 社会民主党・市民連合; 希望の党; 未来日本
衆議院審議時反対会派
議案受理年月日 2019-03-12
公布年月日 2019-06-12

要項または提出時法律案

第一九八回
閣第四六号
   司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案
 (司法書士法の一部改正)
第一条 司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)の一部を次のように改正する。
  目次中「第七十二条・」を「第七十一条の二-」に改める。
  第一条を次のように改める。
  (司法書士の使命)
 第一条 司法書士は、この法律の定めるところによりその業務とする登記、供託、訴訟その他の法律事務の専門家として、国民の権利を擁護し、もつて自由かつ公正な社会の形成に寄与することを使命とする。
  第二十二条第二項中「(第四号」を「(同項第四号」に改め、同項第二号中「第五章」を「次章」に改め、「共同して」を削る。
  第三十二条第一項中「共同して」を削る。
  第四十四条第一項に次の一号を加える。
  七 社員の欠亡
  第四十四条第二項を削り、同条第三項中「第一項第三号」を「前項第三号」に改め、同項を同条第二項とし、同条第四項を同条第三項とする。
  第四十四条の四を第四十四条の五とし、第四十四条の三を第四十四条の四とし、第四十四条の二を第四十四条の三とし、第四十四条の次に次の一条を加える。
  (司法書士法人の継続)
 第四十四条の二 司法書士法人の清算人は、社員の死亡により前条第一項第七号に該当するに至つた場合に限り、当該社員の相続人(第四十六条第三項において準用する会社法第六百七十五条において準用する同法第六百八条第五項の規定により社員の権利を行使する者が定められている場合にはその者)の同意を得て、新たに社員を加入させて司法書士法人を継続することができる。
  第四十六条の見出しを「(司法書士に関する規定等の準用)」に改め、同条第一項中「第二条」を「第一条、第二条」に改め、同条第三項中「若しくは第六号又は第二項」を「から第七号まで」に改める。
  第四十七条中「その事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の長」を「法務大臣」に改める。
  第四十八条第一項中「その主たる事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の長」を「法務大臣」に改め、同条第二項を次のように改める。
 2 前項の規定による処分の手続に付された司法書士法人は、清算が結了した後においても、この章の規定の適用については、当該手続が結了するまで、なお存続するものとみなす。
  第四十九条第一項中「当該司法書士又は当該司法書士法人の事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の長」を「法務大臣」に改め、同条第二項中「同項の法務局又は地方法務局の長」を「法務大臣」に改め、同条第三項中「法務局又は地方法務局の長」を「法務大臣」に、「第四十七条第二号又は前条第一項第二号若しくは第二項第二号の」を「第四十七条第一号若しくは第二号又は前条第一項第一号若しくは第二号に掲げる」に改める。
  第五十条中「法務局又は地方法務局の長」を「法務大臣」に、「第四十七条第二号又は第三号」を「第四十七条各号」に改める。
  第五十条の次に次の一条を加える。
  (除斥期間)
 第五十条の二 懲戒の事由があつたときから七年を経過したときは、第四十七条又は第四十八条第一項の規定による処分の手続を開始することができない。
  第五十一条中「法務局又は地方法務局の長」を「法務大臣」に、「第四十八条」を「第四十八条第一項」に改める。
  第六十条の見出し中「法務局等の長」を「法務大臣」に改め、同条中「その司法書士会の事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の長」を「法務大臣」に改める。
  第七十条中「第四十八条」を「第四十八条第一項」に改め、同条に後段として次のように加える。
   この場合において、第四十八条第一項、第四十九条第一項から第三項まで及び第五十一条中「法務大臣」とあるのは、「第六十九条の二第一項に規定する法務局又は地方法務局の長」と読み替えるものとする。
  第十章中第七十二条の前に次の一条を加える。
  (権限の委任)
 第七十一条の二 この法律に規定する法務大臣の権限は、法務省令で定めるところにより、法務局又は地方法務局の長に委任することができる。
 (土地家屋調査士法の一部改正)
第二条 土地家屋調査士法(昭和二十五年法律第二百二十八号)の一部を次のように改正する。
  目次中「第六十七条・」を「第六十六条の二-」に改める。
  第一条を次のように改める。
  (土地家屋調査士の使命)
 第一条 土地家屋調査士(以下「調査士」という。)は、不動産の表示に関する登記及び土地の筆界(不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第百二十三条第一号に規定する筆界をいう。第三条第一項第七号及び第二十五条第二項において同じ。)を明らかにする業務の専門家として、不動産に関する権利の明確化に寄与し、もつて国民生活の安定と向上に資することを使命とする。
  第二条中「土地家屋調査士(以下「調査士」という。)」を「調査士」に改める。
  第三条第一項第四号中「(平成十六年法律第百二十三号)」を削り、同項第七号中「(不動産登記法第百二十三条第一号に規定する筆界をいう。第二十五条第二項において同じ。)」を削る。
  第二十六条及び第三十一条第一項中「共同して」を削る。
  第三十九条第一項に次の一号を加える。
  七 社員の欠亡
  第三十九条第二項を削り、同条第三項中「第一項第三号」を「前項第三号」に改め、同項を同条第二項とし、同条第四項を同条第三項とする。
  第三十九条の四を第三十九条の五とし、第三十九条の三を第三十九条の四とし、第三十九条の二を第三十九条の三とし、第三十九条の次に次の一条を加える。
  (調査士法人の継続)
 第三十九条の二 調査士法人の清算人は、社員の死亡により前条第一項第七号に該当するに至つた場合に限り、当該社員の相続人(第四十一条第三項において準用する会社法第六百七十五条において準用する同法第六百八条第五項の規定により社員の権利を行使する者が定められている場合にはその者)の同意を得て、新たに社員を加入させて調査士法人を継続することができる。
  第四十一条の見出しを「(調査士に関する規定等の準用)」に改め、同条第一項中「第二条」を「第一条、第二条」に改め、同条第三項中「若しくは第六号又は第二項」を「から第七号まで」に改める。
  第四十二条中「その事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の長」を「法務大臣」に改める。
  第四十三条第一項中「その主たる事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の長」を「法務大臣」に改め、同条第二項を次のように改める。
 2 前項の規定による処分の手続に付された調査士法人は、清算が結了した後においても、この章の規定の適用については、当該手続が結了するまで、なお存続するものとみなす。
  第四十四条第一項中「当該調査士又は当該調査士法人の事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の長」を「法務大臣」に改め、同条第二項中「同項の法務局又は地方法務局の長」を「法務大臣」に改め、同条第三項中「法務局又は地方法務局の長」を「法務大臣」に、「第四十二条第二号又は前条第一項第二号若しくは第二項第二号の」を「第四十二条第一号若しくは第二号又は前条第一項第一号若しくは第二号に掲げる」に改める。
  第四十五条中「法務局又は地方法務局の長」を「法務大臣」に、「第四十二条第二号又は第三号」を「第四十二条各号」に改める。
  第四十五条の次に次の一条を加える。
  (除斥期間)
 第四十五条の二 懲戒の事由があつたときから七年を経過したときは、第四十二条又は第四十三条第一項の規定による処分の手続を開始することができない。
  第四十六条中「法務局又は地方法務局の長」を「法務大臣」に、「第四十三条」を「第四十三条第一項」に改める。
  第五十五条の見出し中「法務局等の長」を「法務大臣」に改め、同条中「その調査士会の事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の長」を「法務大臣」に改める。
  第六十五条中「第四十三条」を「第四十三条第一項」に改め、同条に後段として次のように加える。
   この場合において、第四十三条第一項、第四十四条第一項から第三項まで及び第四十六条中「法務大臣」とあるのは、「第六十四条の二第一項に規定する法務局又は地方法務局の長」と読み替えるものとする。
  第十章中第六十七条の前に次の一条を加える。
  (権限の委任)
 第六十六条の二 この法律に規定する法務大臣の権限は、法務省令で定めるところにより、法務局又は地方法務局の長に委任することができる。
   附 則
 (施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、附則第十条の規定は、公布の日から施行する。
 (司法書士法人の継続に関する経過措置)
第二条 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前に第一条の規定による改正前の司法書士法(以下「旧司法書士法」という。)第四十四条第二項の規定により解散した司法書士法人は、施行日以後その清算が結了するまで(解散した後三年以内に限る。)の間に、その社員が当該司法書士法人を継続する旨を、その主たる事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の管轄区域内に設立された司法書士会及び日本司法書士会連合会に届け出ることにより、当該司法書士法人を継続することができる。
 (清算結了後の司法書士法人の懲戒に関する経過措置)
第三条 第一条の規定による改正後の司法書士法(以下「新司法書士法」という。)第四十八条第二項の規定は、施行日以後に同条第一項の規定による処分の手続に付された司法書士法人について適用する。
 (司法書士又は司法書士法人の懲戒の手続に関する経過措置)
第四条 新司法書士法第四十九条第三項(新司法書士法第四十七条第一号及び第四十八条第一項第一号に掲げる処分に係る部分に限る。)の規定は、施行日以後に行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続を開始する処分について適用する。
2 新司法書士法第五十条の二の規定は、施行日以後に行政手続法第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続を開始する処分について適用する。
第五条 司法書士又は司法書士法人の懲戒の手続に関し、施行日前に旧司法書士法又はこれに基づく命令の規定により法務局又は地方法務局の長がした処分、手続その他の行為は、施行日以後は、新司法書士法又はこれに基づく命令の相当規定により法務大臣がした処分、手続その他の行為とみなす。
2 司法書士又は司法書士法人の懲戒の手続に関し、この法律の施行の際現に旧司法書士法又はこれに基づく命令の規定により法務局又は地方法務局の長に対してされている通知その他の行為は、施行日以後は、新司法書士法又はこれに基づく命令の相当規定により法務大臣に対してされた通知その他の行為とみなす。
3 司法書士又は司法書士法人の懲戒の手続に関し、施行日前に旧司法書士法又はこれに基づく命令の規定により法務局又は地方法務局の長に対して報告その他の手続をしなければならないとされている事項で、施行日前にその手続がされていないものについては、施行日以後は、これを、新司法書士法又はこれに基づく命令の相当規定により法務大臣に対してその手続をしなければならないとされた事項についてその手続がされていないものとみなして、当該相当規定を適用する。
 (土地家屋調査士法人の継続に関する経過措置)
第六条 施行日前に第二条の規定による改正前の土地家屋調査士法(以下「旧土地家屋調査士法」という。)第三十九条第二項の規定により解散した土地家屋調査士法人は、施行日以後その清算が結了するまで(解散した後三年以内に限る。)の間に、その社員が当該土地家屋調査士法人を継続する旨を、その主たる事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の管轄区域内に設立された土地家屋調査士会及び日本土地家屋調査士会連合会に届け出ることにより、当該土地家屋調査士法人を継続することができる。
 (清算結了後の土地家屋調査士法人の懲戒に関する経過措置)
第七条 第二条の規定による改正後の土地家屋調査士法(以下「新土地家屋調査士法」という。)第四十三条第二項の規定は、施行日以後に同条第一項の規定による処分の手続に付された土地家屋調査士法人について適用する。
 (土地家屋調査士又は土地家屋調査士法人の懲戒の手続に関する経過措置)
第八条 新土地家屋調査士法第四十四条第三項(新土地家屋調査士法第四十二条第一号及び第四十三条第一項第一号に掲げる処分に係る部分に限る。)の規定は、施行日以後に行政手続法第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続を開始する処分について適用する。
2 新土地家屋調査士法第四十五条の二の規定は、施行日以後に行政手続法第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続を開始する処分について適用する。
第九条 土地家屋調査士又は土地家屋調査士法人の懲戒の手続に関し、施行日前に旧土地家屋調査士法又はこれに基づく命令の規定により法務局又は地方法務局の長がした処分、手続その他の行為は、施行日以後は、新土地家屋調査士法又はこれに基づく命令の相当規定により法務大臣がした処分、手続その他の行為とみなす。
2 土地家屋調査士又は土地家屋調査士法人の懲戒の手続に関し、この法律の施行の際現に旧土地家屋調査士法又はこれに基づく命令の規定により法務局又は地方法務局の長に対してされている通知その他の行為は、施行日以後は、新土地家屋調査士法又はこれに基づく命令の相当規定により法務大臣に対してされた通知その他の行為とみなす。
3 土地家屋調査士又は土地家屋調査士法人の懲戒の手続に関し、施行日前に旧土地家屋調査士法又はこれに基づく命令の規定により法務局又は地方法務局の長に対して報告その他の手続をしなければならないとされている事項で、施行日前にその手続がされていないものについては、施行日以後は、これを、新土地家屋調査士法又はこれに基づく命令の相当規定により法務大臣に対してその手続をしなければならないとされた事項についてその手続がされていないものとみなして、当該相当規定を適用する。
 (政令への委任)
第十条 附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

     理 由
 近時の司法書士制度及び土地家屋調査士制度を取り巻く状況の変化を踏まえ、司法書士及び土地家屋調査士について、それぞれ、その専門職者としての使命を明らかにする規定を設けるとともに、懲戒権者を法務局又は地方法務局の長から法務大臣に改める等の懲戒手続に関する規定の見直しを行うほか、社員が一人の司法書士法人及び土地家屋調査士法人の設立を可能とする等の措置を講ずる必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。