1.  7月10日から11日にかけて,鈴木憲和外務大臣政務官は,小田原において,第17回東アジア・フォーラム(EAF:East Asia Forum)関連行事に出席したところ,概要以下のとおりです。

    1 歓迎レセプション

    (1)7月10日夜,EAFの参加者を対象として,鈴木政務官主催の歓迎レセプションが行われました。

    (2)鈴木政務官は,挨拶の中で,今回のEAFの全体テーマは,「自由で開かれた東アジア経済の強化」であり,ASEANを含むアジア太平洋地域の経済成長を維持・増進していくためには,世界貿易の自由で公正な秩序を守り,これを強化していかなければならない旨述べました。

    (3)また,鈴木政務官は,経済の繁栄には連結性の強化が不可欠であることに触れつつ,地域の協力を進めていくためには,閉鎖的な枠組みに閉じこもるのではなく,開放的で,包摂的な形で国際協調を図ることの重要性につき言及しました。

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    2 第17回東アジアフォーラム開会式

    (1)7月11日午前,鈴木政務官は,EAFの開会式に出席し,主催国政府を代表して挨拶を行いました。

    (2)鈴木政務官からは,東アジアには,ASEANを中心として様々な地域協力の枠組みが重層的に存在しており,こうした協力の枠組みを通じて,自由で開かれた東アジアを実現することは,地域のみならず世界全体の利益になるものである旨述べました。また,鈴木政務官は,日本が先般のG20大阪サミットの議長国として,自由貿易や包摂的な成長に関する議論をリードしてきたことを紹介しました。

    (3)また,鈴木政務官は,自由で開かれた東アジアの経済の強化を実現するに当たっては,ASEAN+3参加国のみならず,ASEANの様々な対話国との協力が重要であること,日本としても,タイ及びASEANと共に,包括的で,バランスのとれた,質の高い協定として年内にRCEPを妥結させることを目指し,引き続き交渉を進めていくことに言及しました。さらに,先般のG20大阪サミットでとりあげられたデジタル経済やデータの自由な流通についても紹介しました。

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    3 バイ会談

    (1)7月11日朝,鈴木政務官は,グエン・クオック・ズン・ベトナム外務次官(H.E.Mr.Nguyen Quoc Dung, Deputy Minister of Foreign Affais of the Socialist Republic of Viet Nam)と会談しました。

    (2)鈴木政務官は,ズン次官のEAFへの参加を歓迎するとともに,本年6月にハノイで開催されたASEAN-Japan Day(AJD)シンポジウムへのベトナム外務省の協力に謝意を示しつつ,今月末に開催予定のAJD音楽祭の成功に向けてベトナム側と協力していきたい旨述べました。また,政務官から,本年のASEAN関連会議において連携していきたい旨述べました。

    (3)ズン次官からは,世界情勢が複雑に推移する中,日ベトナム関係と日ASEAN関係を強化することは重要であり,ベトナムは対日調整国として,引き続き日本と協力していきたい旨述べました。

    [参考]
     東アジア・フォーラムは,2002年のASEAN+3首脳会議で設置が決定されたASEAN+3各国の産官学代表で構成されるフォーラムであり,東アジア協力の推進及び東アジアの一体感の醸成に貢献することを目的として,ASEAN+3各国政府に対し,東アジア協力を進めるための提言などを行う。
     今回のEAFは第17回となり,日本での開催は3回目。今回のEAFの全体テーマは,「自由で開かれた東アジア経済の強化」であり,開会式に引き続き,(1)東アジアの持続可能な発展と対話国のエンゲージメント,(2)RCEPを含む貿易環境の整備及び(3)インダストリー4.0がもたらすソサエティ5.0へ,を3つのセッションのテーマとして実施。