冒頭発言

(1)河野大臣のG20大阪サミット出席

【河野外務大臣】6月27日から30日まで,大阪で開催されるG20のサミットの関連行事等に出席する予定です。G20の大阪サミットでは,自由貿易の推進,あるいはイノベーションを通じた世界経済の成長の牽引,あるいは格差の是正,環境・地球規模課題への貢献等を通じて,国際社会が一致団結して課題に立ち向かう,そういう姿を日本としては示したいと思っているところです。
 大阪では,総理が首脳の夕食会を催されますが,私(大臣)は各国首脳に随行する外務大臣をお招きした夕食会を行う予定にしているところです。

日米安全保障条約

【NHK 奥住記者】米国の関係でお聞きします。トランプ大統領が私的な会話の中で,日米安保条約は不平等だとして,破棄に言及したと報道されています。この受け止めをお願いしたいのと,また,大臣自身は日米安保条約について不平等だと感じる点があるか,あるいは破棄とまでいかずとも改正の余地はあると,何かしらお考えの点はございますでしょうか。

【河野外務大臣】ホワイトハウスからこの報道を受けて,日米安保条約の破棄・見直しといったことは全く考えておらず,米国政府の立場とも全く相容れないものだと,報道を否定する話が来ております。

習近平国家主席の訪日(孔鉉佑駐日中国大使発言)

【時事通信 越後記者】中国の孔鉉佑(こう・げんゆう)大使が先日の記者会見で,習近平(しゅう・きんぺい)国家主席の来年春の国賓来日を目指して日中で調整しているということを明らかにしました。その事実関係を伺いたいのと,今度予定されている日中首脳会談で,具体的な習主席の来日日程について話題にするお考えがあるかどうかお聞かせください。

【河野外務大臣】そういう報道があったことは承知をしておりますが,何も単独訪日について決まっておりません。G20ではもう習主席が訪日されているわけですから,訪日の話をするよりは中身の話を首脳会談ではすることになろうかと思います。

イラン情勢(トランプ大統領によるツイート)

【朝日新聞 清宮記者】米国とイランの関係なんですけれども,トランプ大統領がツイッターで日本等を名指しして,ホルムズ海峡でのタンカーの運航について自分で守るべきだと,米国が留まる必要はないということを言っていますが,受け止めと,あとこれに関して米国政府側に確認したり,日本側で今後の対応を検討したりすることはあるのでしょうか。

【河野外務大臣】トランプ大統領のツイートをいちいち確認もしませんし,それについてコメントする必要もないと思いますが,ホルムズ海峡が我が国のみならず国際社会,国際経済にとって,このエネルギーの輸送・流通の要であることは事実でございますから,日本政府としては事態の進展を注視しておりますし,またこの地域の緊張が緩和されるようにそれぞれの関係者が抑制的に行動するように,そこは日本政府としてもできることはしっかりやっていきたいと思います。

【朝日新聞 清宮記者】関連で,アメリカは安保理の会合も含めて,先日の日本のタンカーを含めた2隻の攻撃について,イランの犯行だと断定して同調するように求めてますが,これの受け止めと,日本として今後,調査したり,主体を特定する方向なのでしょうか。

【河野外務大臣】日本として様々,関係諸国と情報の共有を図っているところでございます。

日米安全保障条約

【共同通信 福田記者】最初の質問に関連するんですが,ホワイトハウスから連絡があったということですけれども,報道の真偽について日本側から問い合わせて,その答えとして来たのかということと,また,ルートについてはホワイトハウスから,駐米日本大使館にあったのか,そこのあたりをお願いします。

【河野外務大臣】すみません。ちょっとその細かいやりとりは知りませんが,そういうことがあったということの報告は受けております。

G20の際の香港情勢についての取り扱い

【読売新聞 梁田記者】香港の件で伺いたいんですけれども,デモの影響が続いていて,今度のG20に際して,中国政府がこの香港の情勢について,G20で話題にするということは受け入れられないという趣旨の発言をしています。大臣としてはこの問題について,G20ではどのようにさばくべきだとお考えでしょうか。また,大臣ご自身もG20のフリンジで,各国の外相等と時間調整してお会いになるかと思いますが,そういった中ではこのテーマについては取り上げることになった場合,どのように対応するお考えでしょうか。

【河野外務大臣】私(大臣)のバイの会談は,おそらくその国との二国間の関係が中心になると思います。G20は今,様々なセッションのリードスピーカーの選定その他が行われていると思っておりますので,それぞれのスピーカーがどのような話をされるかというのは,今,私(大臣)は承知をしておりません。

トランプ大統領によるツイート

【共同通信 斎藤記者】トランプ大統領のツイート関連で確認をしたいんですが,先ほど,大臣,これまでもなんですが,トランプ大統領のツイート発言については,政府としていちいちコメントしないというふうな立場をとられているんですが,その理由について教えてください。
 ツイートという媒体を使って発信する発言は,必ずしもオフィシャルなものではないというとりあげなのか,それとも,この場では言いにくいかもしれませんが,トランプ大統領という方のキャラクターを考えてそうされているのか,大臣のご認識を確認したいと思います。

【河野外務大臣】公式な発言ではないと受け取っていると,受け取っていただいてかまわないと思います。