冒頭発言

河野大臣の沖縄訪問

【河野外務大臣】明日22日から23日まで,沖縄県を訪問いたします。沖縄全戦没者追悼式に参列するほか,玉城沖縄県知事を始めとする自治体関係者と意見交換をしてまいりたいと思います。
 また,沖縄の国際化に貢献するために,沖縄の経済界の方々,それから外務省が行っているTOFU(Think of Okinawa’s Future in the United States)プログラムに参加した若者との意見交換というのも楽しみにしています。

中朝首脳会談

【読売新聞 梁田記者】今行われている中朝首脳会談,習近平(しゅう・きんぺい)中国国家主席の北朝鮮訪問に関して伺います。報道されているところでは,習近平国家主席の方から,米朝での協議というものを進めてほしいというような前向きな発言もあったということなんですけれども,現状は今行われている会談が今後の北朝鮮の非核化の米朝交渉に向けて与える影響という意味で,大臣が今持っていらっしゃる期待感と,それから不安,懸念に思っていらっしゃる点があれば,それぞれお聞かせいただければと思います。

【河野外務大臣】詳細は中国側から話を聞きたいと思っておりますが,この会談が米朝プロセスの後押しになるということを強く期待をしたいと思っております。

ロシア軍機による領空侵犯

【産経新聞 力武記者】昨日,ロシアの爆撃機が日本の領空を侵犯しました。日本側からロシア側に抗議していると思いますけれども,今,日露の平和条約交渉が行われていて,昨日も森外務審議官とモルグロフさんの次官級協議が行われているその日にこういう行動を取ったということについて,ロシア側の意図をどのように見ておられますでしょうか。

【河野外務大臣】ロシア側の意図についてお答えをする立場にございません。

【時事通信 越後記者】これまで日本政府がロシアに対して,今回の領空侵犯の案件でとられた行動について教えてください。

【河野外務大臣】どのような抗議の仕方をしたかというのは,事務方にお尋ねいただきたいと思います。

【時事通信 越後記者】事務方にということなんですが,昨日,森外務審議官が直接モルグロフ次官に口頭では抗議されていると思うんですけれども,それ以上のものは現時点では。

【河野外務大臣】事務方にお尋ねください。

イラン情勢(米無人機撃墜)

【NHK 奥住記者】話題変わりましてイランの関係なんですけれども,イランの革命防衛隊がアメリカの無人偵察機を撃墜したというふうに発表しておりまして,それに対してアメリカが非難するなど,双方非難するような状況が続いております。先日,大臣は緊張緩和を促したいということでイランを訪問されていますけれども,それを踏まえても,なお今こうした状況になっていることについて受け止めをお願いします。

【河野外務大臣】こうした偶発的な出来事が戦火の拡大につながるとういことがないように,アメリカ,イランをはじめ,関係諸国に抑制的な対応をとっていただく必要があると思っております。何が実際に起きたのかということは関係諸国などと情報共有をしながら,日本としても分析をしっかり進めていきたいと思っておりますが,現地の大使館などを通じ,それぞれこの地域の国々,あるいはアメリカをはじめとする関係国に対して,抑制的な対応をとっていただくように働きかけをしていきたいと思っております。
 特にこのホルムズ海峡を通過する原油の大半は,インド,中国,韓国,日本をはじめとするアジア向けですので,アジア経済への影響というのが心配をされることにつながりかねないわけですから,そうした事態にならないように,日本としても緊張緩和に向けてきちんとした働きかけをやっていかなければならないと思っております。

旅券の別名併記

【朝日新聞 竹下記者】パスポートの旧姓併記の関係でちょっとお尋ねしたいんですけれども,大臣,本日ブログで外務省のホームページで説明を分かりやすく掲載するというふうに発信されておりますけれども,いつから掲載される予定でしょうか。またブログで,戸籍で確認できれば,外国での旧姓の活動が確認できる書類の提出の必要はないようにするというふうに書かれておりますけれども,旧姓併記はそもそも例外的な措置であったと思うんですけれども,その対応を変えるという,拡大するという方針ということでしょうか。

【河野外務大臣】旧姓が今,括弧書きになっておりまして,これはICチップや機械の読み取り部分にはこの旧姓が入っておりません。またこの括弧書きの意味がよく分からんということで,渡航先の入管で,若干トラブルというのか説明に窮するというようなことが起きているという話がございました。これまでは旧姓というのは,あるいは別名表記は例外的で,対応は自己責任でお願いしますということで出していたわけでございますけれども,今調べてみると全体の0.7パーセントだったかな,それぐらいの数ありますので,パスポートにはさめるぐらいの大きさの紙を外務省からしっかりお渡しをして,そこに「この括弧書きは旧姓あるいは別名です」と,「ICチップや読み取り部分には入ってませんよ」と,どういう説明にするかはこれから領事局で考えてもらわなくてはいけないと思いますが,相手の入国・入管でこの括弧書きの意味というのがきちんと分かるような資料を,パスポートと一緒にお渡しをするとともに外務省のホームページで英文に日本語できちんとした説明を書いておきたいと思っております。これはすでに対応に向けて準備をしておりますので,出来次第やることになると思います。
 また今までは,旧姓使用の場合は旧姓で活動している実績,あるいは企業で旧姓使用をしていて,旧姓で海外渡航をしなければいけないような書類を出していただいておりましたが,今年度中を目途に,戸籍などで旧姓が確認されて旧姓を併記したいという要望があれば,それはそういうことにしようという方針にしていきたいと思っております。今年度中を目途にやりたいというふうに思っております。
 これは昨日だったかの女性活躍の官邸での会合の中でも,そうしたことを盛り込ませていただいているはずでございます。

ホルムズ海峡付近における日本関連船舶被弾事案

【共同通信 福田記者】イランに戻るんですが,先般のタンカーへの攻撃についてドイツのメルケル首相が「イランの関与が強く示唆される」と述べられました。タンカー攻撃について現状,日本政府はどのように今分析されているんでしょうか。

【河野外務大臣】関係諸国と情報の共有をし,分析をしているところでございまして,今,確たることに,事実に基づいて何かまだ申し上げる段階にはございません。

【共同通信 福田記者】結論は出るというふうに見ていいですか。

【河野外務大臣】今,分析をしているところでございますので,どういうことになるか,まだ何ら申し上げる状況にないということです。