1.  本4日午前10時15分から約30分間,河野太郎外務大臣は,訪日中のパトリック・シャナハン米国国防長官代行(The Honorable Patrick M. Shanahan, Acting Secretary of Defense of the United States of America)と会談したところ,概要は以下のとおりです。

    1 冒頭,河野大臣から,シャナハン国防長官代行の訪日を歓迎するとともに,4月の日米安全保障協議委員会(日米「2+2」),安倍総理大臣及び菅官房長官の訪米に言及しつつ,日米同盟はインド太平洋の平和,安全,繁栄の礎であり,日米同盟の対処力・抑止力強化に貢献していく旨述べました。また,河野大臣から,1日の米国防省による「インド太平洋戦略レポート」の発表を歓迎するとともに,地域における米軍の力強いプレゼンスを評価する旨述べました。さらに,会談に同席したシュナイダー在日米軍司令官の力強いリーダーシップによる在日米軍の同盟への貢献を評価し,日本としても,日米同盟の対処力・抑止力強化に貢献していく旨述べました。

    2 これに対し,シャナハン国防長官代行から,今般の訪日では4月の「2+2」の成果をしっかりとフォローアップしていきたい,日米同盟はかつてなく強固であり,日本政府の貢献に感謝する旨述べました。また,今後日米で緊密に連携し,「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて取り組んでいく旨述べました。双方は,「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた日米協力が着実に進展していることを歓迎しました。

    3 双方は,本年4月の日米「2+2」の成果も踏まえつつ,宇宙サイバーを含む領域横断(クロス・ドメイン)作戦のための協力を強化することで一致しました。

    4 双方は,国連安保理決議に従って,北朝鮮の全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルの完全な,検証可能な,かつ不可逆的な廃棄を実現すべく取り組むことで一致するとともに,「瀬取り」への対処を含む国連安保理決議の完全な履行に関し,他のパートナー国とも連携して引き続き協力していくことを確認しました。

    5 双方は,東シナ海及び南シナ海における現状を変更しようとする一方的かつ威圧的な試みに関し,深刻な懸念及び強い反対の意を表明するとともに,引き続き日米で緊密に連携していくことを確認しました。

    6 双方は,日米同盟の抑止力を維持しつつ,沖縄を始めとする地元の負担軽減を図る観点から,普天間飛行場の辺野古移設及び在沖縄海兵隊のグアム移転を始めとする在日米軍再編を着実に進めるとのコミットメントを再確認しました。河野大臣から,米軍再編を着実に実施しつつ,米軍の運用や日米地位協定をめぐる課題について,一つ一つ前に進めることを含め,地域住民の負担を軽減していくことが重要である旨述べました。