1.  本16日,シンガポールにおいて,21世紀のための日本・シンガポール・パートナーシップ・プログラム(Japan-Singapore Partnership Programme for the 21st Century:JSPP21)の2019年度年次実施計画に係る計画委員会が開催されました。この計画委員会では,日本側から岡野結城子外務省国際協力局国別開発協力第一課長及び国際協力機構(JICA)関係者が,シンガポール側からウィリアム・タン外務省技術協力局長(Mr. William Tan, Director-General, Technical Cooperation Bureau, Ministry of Foreign Affairs, Singapore )がそれぞれ出席しました。
    2.  この計画委員会では,2018年度に実施したJSPP21の研修をレビューするとともに,2019年度はJSPP21の各優先分野において以下8件の研修を日・シンガポール間で協力して実施することを確認しました。各研修の詳細は今後日・シンガポール両国の実施機関で調整されますが,これらの研修には,主に,メコン地域を中心としたASEAN加盟国政府関係者が参加することが想定されます。
      (1)平和と安全
       ア 海上安全管理に係る研修
       イ 海洋国際法に係る研修
      (2)都市のガバナンス
       ア スマートネーションビジョンの下での都市開発に係る研修
      (3)民間セクターの発展
       ア PPP法制度整備に係る研修
       イ 知的財産権に係る研修
       (ASEAN統合イニシアティブ(IAI)認定を想定)
       ウ 零細中小企業の促進と海外直接投資の呼込みに係る研修
       (IAI認定を想定)
      (4)脆弱性への対応
       ア 災害リスク削減及び管理に係る研修
      (5)スマート・イニシアティブ
       ア 金融技術及びデジタル・エコノミーに係る研修

     [参考]21世紀のための日本・シンガポール・パートナーシップ・プログラム(Japan-Singapore Partnership Programme for the 21st Century:JSPP21)
    1 日本とシンガポールが協力して,第三国に対する技術協力を行うプログラム。1993年5月の首脳会談において,両国が共同で開発途上国に対する技術協力を実施していくことで合意。1997年には経費を両国で折半し,両国の関係をイコール・パートナーシップとして位置づけることを確認し,「JSPP21」に改称。
    2 発足以来,交番システムや貿易投資促進,海上交通等に関する約390コースの研修を実施。各研修では,日本政府の関係省庁やJICA国際協力専門員を派遣して講義を行っており,これまでASEAN諸国を中心に約6,800名の研修員を受け入れている。
    3 2018年12月,日・シンガポール両国の外相間で討議議事録を改訂し,(1)平和と安全,(2)都市のガバナンス,(3)民間セクターの発展,(4)脆弱性への対応,(5)スマート・イニシアティブを協力の重点分野とすることになった。