1. 1 本16日(現地時間同日),フィリピン共和国の首都マニラにおいて,我が方羽田浩二駐フィリピン大使と先方テオドロ・L・ロクシン・Jr共和国外務大臣(H.E.Teodoro L. LOCSIN, Jr, Secretary for Foreign Affairs of the Republic of the Philippines)との間で,無償資金協力「人材育成奨学計画」(供与限度額3億2,800万円)に関する交換公文の署名及び書簡の交換が行われました。

    2 フィリピンにおいては,各開発課題を取り扱う政府機関・関係省庁の職員・組織・制度・財政等の能力・体制が,取り組むべき課題に比して総じて不足しているという現状があります。そのため,行政能力の向上および制度構築が最大の課題となっており,それを担う良質な人材の育成が不可欠となっています。我が国は,フィリピンに対し,経済社会基盤の更なる強化を促す取組を行っており,今回の協力は,その一環として,フィリピンの若手行政官等が日本の大学院において学位(修士・博士)を取得することを支援するものです。

    3 この協力により,最大22名のフィリピンの若手行政官等が我が国の大学院に留学することになります。この協力により育成された人材が,将来フィリピンの各分野で同国の開発課題の解決に貢献することに加え,我が国とフィリピンの相互理解や友好関係の構築に寄与することが期待されます。

    4 この協力は,2017年1月の日・フィリピン首脳会談で安倍総理大臣から表明した,今後5年間で行われる予定のODA及び民間投資を含めた1兆円規模の支援の一環であるとともに,同年10月に日・フィリピン首脳会談の場で発表した「日フィリピン共同声明(PDF)別ウィンドウで開く」の具体化の一つです。

    [参考]フィリピン共和国基礎データ
     フィリピン共和国は,面積約30万平方キロメートル(日本の約8割),人口約1億330万人(2016年,世界銀行),人口一人当たりの国民総所得(GNI)は3,660米ドル(2017年,世界銀行)。