1.  4月10日,経済協力開発機構(OECD)が2018年(暦年)の各国のODA実績(暫定値)(PDF)別ウィンドウで開くを公表しました。

    1 OECD開発援助委員会(DAC)においては,2018年実績から,従来の純額(ネット)方式に代えて贈与相当額計上方式(注)を標準のODA計上方式として用いることが合意されています。贈与相当額計上方式による我が国のODA実績は,米ドルベースで141億6,707万ドル(円ベースでは1兆5,646億円)となりました。DACメンバーの中で,我が国の実績は,米国,ドイツ,英国に次ぐ第4位でした。

    2 なお,2017年実績まで標準のODA計上方式として用いられていた純額(ネット)方式によると,我が国のODA実績は,米ドルベースで前年比12.2%減の100億6,358万ドル(円ベースでは前年比13.6%減の1兆1,114億円)となります。

    3 前年に比べ実績が減少した主な要因としては,国際機関への拠出・出資等が減少したことが挙げられます。

    4 ODAの対国民総所得(GNI)比についても,2018年実績から従来の純額方式に代えて贈与相当額計上方式が適用され,DAC全体で0.31%,我が国は0.28%となりました。我が国はDACメンバー29か国中,第16位です。

    5 DACメンバー29か国のODA実績合計は,贈与相当額計上方式では1,530億ドルとなりました。

    (注)贈与相当額計上方式(Grant Equivalent System:GE方式)は,有償資金協力について,贈与に相当する額をODA実績に計上するもの。贈与相当額は,支出額,利率,償還期間等の供与条件を定式に当てはめて算出され,供与条件が緩やかであるほど(譲許性が大きいほど)額が大きくなる。その結果,譲許性の高い有償資金協力の比重が大きい日本の場合,2018年実績額では,従来の純額方式に比べ,約4割大きく計上されることになる。

    [参考]DAC指定為替換算レート
     2017年:1ドル=112.1831円
     2018年:1ドル=110.4378円