平成31年3月1日
農林水産省


農林水産省は、東京都中央卸売市場に出荷される野菜の生育状況及び価格見通し(平成31年3月)について、主産地等から聞き取りを行いましたので、その結果を公表します。

1.概要

ここ数年、天候不順により野菜の価格変動が大きくなっている中で、野菜の生育状況や価格の見通しを情報発信するため、平成23年より、主産地、卸売会社、中間事業者等から聞き取りを行い、その結果を農林水産省ホームページに掲載しています。
今般、平成31年3月の野菜の生育状況及び価格見通しの聞き取り結果を次のとおり公表します。
なお、聞き取りを行った14品目の野菜の生育状況は、東京都中央卸売市場外において流通するものについても、同様の傾向です。
また、これまでの公表資料は、次のURL ページで公開しております。
http://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai_zyukyu/

2.現在の生育状況

(総論)

品目 現在の生育状況
根菜類
(だいこん及びにんじん)

生育期間の気温が平年を上回って推移したため、生育は前進傾向。
肥大も良好であり、太物傾向。

葉茎菜類
(はくさい、キャベツ等)

はくさい、キャベツ及びレタスは、生育期間の気温が平年を上回って推移したため、生育は前進傾向。
はくさい及びレタスは肥大も良好であり、大玉傾向。

ほうれんそう及びねぎの生育は平年並み。

果菜類
(きゅうり、なす等)

生育は平年並み。

土物類
(ばれいしょ、さといも
及びたまねぎ)

ばれいしょは、北海道では収穫終了。鹿児島県では生育期間の好天により、肥大が良好となり、大玉傾向。
さといもは収穫終了。
たまねぎは、北海道では収穫終了。静岡県では、生育は平年並み。

3.今後の生育、出荷及び価格見通し

(各論)

品目 主産地
( )書きは30年
3月の入荷
シェア
今後の生育及び出荷見通し 価格見通し
(平年(直近5か年
平均)比)
3月前半 3月後半
だいこん 神奈川(49%)
千葉(47%)

・  神奈川県及び千葉県において、10月下旬以降、気温が平年を上回って推移。
  このため、生育が前進し、かつ、肥大が良好となり、太物傾向となったことから、2月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移。

・  主産地において、引き続き生育・出荷の前進や、太物での出荷が見込まれるため、3月前半も、出荷数量は平年を上回る見込み。

・  神奈川において、平年よりも早く、3月後半に秋冬作の出荷が終了する見込み。
  また、千葉県において、秋冬作の後続の作型である春作の生育が前進傾向であり、かつ、太物での出荷が見込まれる
  これらのことから、3月後半の出荷数量は平年並みに戻る見込み。

安値水準
で推移
平年並み
に戻る
にんじん 千葉(54%)
徳島(13%)

・  千葉県において、10月下旬以降、気温が平年を上回って推移したことから、肥大が良好となり、太物傾向となったため、2月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移。

・  千葉県において、引き続き太物での出荷が見込まれ、また、後続の産地である徳島県において、生育期間の気温が平年を上回って推移し、生育が前進傾向であるため、3月も出荷数量は平年を上回る見込み。

安値水準
で推移
安値水準
で推移
はくさい 茨城(45%)
兵庫(28%)

・  茨城県及び兵庫県において、10月下旬以降、気温が平年を上回って推移。
  このため、肥大が良好となり、大玉傾向となったことから、2月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移。

・  茨城県及び兵庫県において、平年どおり、3月前半に秋冬作の出荷が終了する見込み。
  また、茨城県において、秋冬作の後続の作型である春作の生育が前進傾向であり、かつ、大玉での出荷が見込まれる
  これらのことから、3月も出荷数量は平年を上回る見込み。

安値水準
で推移
安値水準
で推移
キャベツ 愛知(68%)
千葉(18
%)
神奈川(11%)

・  愛知県、千葉県及び神奈川県において、10月下旬以降、気温が平年を上回って推移し、生育が前進傾向となったため、2月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移。

・  主産地において、引き続き生育・出荷の前進が見込まれるため、3月も出荷数量は平年を上回る見込み。

安値水準
で推移
安値水準
で推移
ほうれんそう 茨城(37%)
群馬(26%)
埼玉(15%)

・  茨城県群馬県及び埼玉県において、生育が平年並みであるため、出荷数量は平年並で推移する見込み。

平年並み
で推移
平年並み
で推移
ねぎ 千葉(42%)
埼玉(20%)
茨城(13%)

・  千葉県埼玉県及び茨城県において、生育が平年並みであるため、出荷数量は平年並で推移する見込み。
平年並み
で推移
平年並み
で推移
レタス 茨城(37%)
静岡(22%)
香川(10%)

・  茨城県や静岡県、香川県において、11月上旬以降、気温が平年を上回って推移。
  このため、生育が前進し、かつ、肥大が良好となり、大玉傾向となったことから、2月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移。

・  主産地において、引き続き生育・出荷の前進や、大玉での出荷が見込まれるため、3月前半も出荷数量は平年を上回る見込み。

・  主産地において、平年よりも早く、3月後半に冬作の出荷が終了する見込み。
  また、茨城県において、冬作の後続の作型である春作の生育が前進傾向であり、かつ、大玉での出荷が見込まれる
  これらのことから、3月後半の出荷数量は平年並みに戻る見込み。

安値水準
で推移
平年並み
に戻る
きゅうり 群馬(26%)
宮崎(19%)
埼玉(16%)

・  群馬県宮崎県及び埼玉県において、生育が平年並みであるため、出荷数量は平年並みで推移する見込み。
平年並み
で推移
平年並み
で推移
なす 高知(60%)
福岡(18%)

・  高知県及び福岡県において、生育が平年並みであるため、出荷数量は平年並みで推移する見込み。

平年並み
で推移
平年並み
で推移
トマト 熊本(33%)
栃木(25%)
愛知(11%)

・  熊本県栃木県及び愛知県において、生育が平年並みであるため、出荷数量は平年並みで推移する見込み。
平年並み
で推移
平年並み
で推移
ピーマン 宮崎(33%)
茨城(32%)
高知(15%)

・  宮崎県茨城県及び高知県において、生育が平年並みであるため、出荷数量は平年並みで推移する見込み。

平年並み
で推移
平年並み
で推移
ばれいしょ 北海道(57%)
鹿児島(41%)

・  鹿児島県において、生育期間の好天により、肥大が良好となり、大玉傾向となったため、出荷数量は平年を上回る見込み。

安値水準
で推移
安値水準
で推移
さといも 埼玉(45%)
千葉(30%)

・  千葉県において、7月の高温、少雨等により生育が低下し、小玉傾向となったものの、埼玉県において、生育が良好となったため、在庫数量は総じて平年並みとなった。
  このため、出荷数量は年並で推する見込み。

平年並み
で推移
平年並み
で推移
たまねぎ 北海道(75%)
静岡(13%)

・  静岡県において、生育は平年並み。
  北海道において、6月中旬から7月上旬にかけての長雨に加えて、7月中下旬の高温、少雨に伴う生育の低下により、小玉傾向となった地域があったため、在庫数量が減少。
  このため、出荷数量は平年を下回見込み。

高値水準
で推移
高値水準
で推移

注:「平年並み」とは、平年との比率が80%以上、120%未満であることを示している。

<添付資料>
  東京都中央卸売市場における指定野菜の価格の平年比(PDF : 51KB)

お問合せ先

生産局園芸作物課

担当者:朝倉、坂田
代表:03-3502-8111(内線4822)
ダイヤルイン:03-3502-5961
FAX番号:03-3502-0889

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