• 写真:挨拶する安倍総理1
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 平成31年1月19日、安倍総理は、総理大臣官邸でTPP11協定(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)発効記念式典に出席しました。

 総理は、挨拶で次のように述べました。

「各国の閣僚、そして代表の皆様、またこのTPP(環太平洋パートナーシップ)の関係者の皆様、今般、TPP協定が無事に発効いたしまして、私たちは共に自由貿易の歴史に新しい章を開くことができました。そのことをまず、お互いに喜び合いたいと思います。
 構想から10年、私たちは本当に複雑で困難な交渉を続けてここに至ることができました。この交渉に当たりまして、各国も凄(すご)腕の交渉官をそろえておられるというふうに承知しております。我が国も、今日もお越しいただいておりますが、安倍政権においては甘利、当時の大臣、そして石原大臣、そして茂木大臣と、かなりタフなネゴシエーターに担当大臣になっていただきました。性格はとってもいい方々でありますが、他の交渉官はそのことも疑ったかもしれないと思います。その点で皆様に御迷惑をお掛けしたかもしれませんが、今年は日本はラグビーのワールドカップを開催いたしますが、もはやノーサイドであります。そして、ノーサイドであると同時に結果はお互いにウィン・ウィンであったわけでございますので、どうか今日は懐かしい交渉官同士、健闘をたたえ合っていただきたいと思います。
 TPPは正に、21世紀の経済秩序のモデル、あるいは貿易のルールのモデルとなるものと言えると思います。であるからこそ、交渉妥結への道のりにおいては、様々な困難をそれぞれの国々、我が国もそうですが、乗り越えなければならなかったわけでありますが、そうした困難を乗り越えていく上においては、たくさんの関係者の皆様の御協力、業界団体の皆様の協力が必要でありました。その中で、この協定は必ず各国の未来を開くことにつながると信じて、お互いに支え合っていただいたおかげで、今回発効に至ったわけであります。
 本日、お集まりいただきました与党の皆様には、海外の会合にも足を運んでいただいたわけであります。現地で、政府の交渉を支えていただきました。また、農林水産業界、経済界の皆様には交渉過程のみならず、合意後も関連施策の実施に大変汗を流していただいた。この場をお借りいたしまして御礼を申し上げたいと思います。
 TPP協定の発効は、ゴールではありません。ここからがスタートであります。この協定のメリットを、それぞれの国の国民、消費者、企業が最大限に享受することでアジア太平洋地域の更なる繁栄が約束される、そう信じております。
 日本の消費者は、皆さんの国々からすばらしい製品を、商品を、より安く手に入れることができるようになります。同時に、皆さんの国々でも我が国が誇る中小企業の優れた技術を活用いただくことができます。そして、おいしくて安全な日本の農林水産物も是非楽しんでいただきたいと思います。
 ちょうど、ここまで申し上げたところで、あそこの窓から日本のおいしい農水産物が運ばれることも考えたのでありますが、段取りの関係で、予算の関係ではなく段取りの関係でそれは割愛させていただきました。
 その代わり、日本のおいしいオレンジジュースと、このスパークリングワインはちなみにオーストラリア製のスパークリングワインでありますが、他の国々の皆さんの優れた農林水産品も私たちがより安く楽しめることをうれしく思います。そしてこの後、茂木大臣が大盤振る舞いでこの後、夕食会をセットしておられ、おいしい和牛を出されるというふうに伺っております。しかし、あくまでも各国から来られた皆様だけということでございまして、日本の皆様にはそれぞれ自前で、それぞれ日本のおいしい農水産物を楽しんでいただきたいと思います。
 それでは、最後に申し上げたいと思いますが、同じTPPの旗の下、共にこのアジア太平洋地域の輝ける未来を、皆さんと共に切り開いていきたいと思います。本日は、ありがとうございました。」