農林水産省
農林水産省は、東京都中央卸売市場に出荷される野菜の生育状況及び価格見通し(平成31年1月)について、主産地等から聞き取りを行いましたので、その結果を公表します。
1.概要
ここ数年、天候不順により野菜の価格変動が大きくなっている中で、野菜の生育状況や価格の見通しを情報発信するため、平成23年より、主産地、卸売会社、中間事業者等から聞き取りを行い、その結果を農林水産省ホームページに掲載しています。
今般、平成31年1月の野菜の生育状況及び価格見通しの聞き取り結果を次のとおり公表します。
なお、聞き取りを行った14品目の野菜の生育状況は、東京都中央卸売市場外において流通するものについても、同様の傾向です。
また、これまでの公表資料は、次のURL ページで公開しております。
http://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai_zyukyu/
2.現在の生育状況
(総論)
品目 | 現在の生育状況 |
根菜類 (だいこん及びにんじん) |
だいこんは、10月下旬以降、気温が平年を上回って推移したため、生育は前進傾向。また、肥大が良好となり、太物傾向。 にんじんの生育は平年並み。 |
葉茎菜類 (はくさい、キャベツ等) |
はくさい及びキャベツは、10月下旬以降、気温が平年を上回って推移したため、生育は前進傾向。また、肥大が良好となり、大玉傾向。 ほうれんそう及びレタスも、生育は前進傾向。 ねぎの生育は平年並み。 |
果菜類 (きゅうり、なす等) |
きゅうりは、11月下旬から12月上旬にかけての日照不足に伴う着果不良や、肥大の遅延等が生じたものの、12月中旬の日照時間の回復により、生育は回復傾向。 なす、トマト及びピーマンの生育は平年並み。 |
土物類 (ばれいしょ、さといも 及びたまねぎ) |
ばれいしょは、北海道での収穫は終了。長崎県での生育は平年並み。 さといもの生育は平年並み。 たまねぎは収穫終了。 |
3.今後の生育、出荷及び価格見通し
(各論)
品目 | 主産地 ( )書きは30年 1月の入荷 シェア |
今後の生育及び出荷見通し | 価格見通し (平年(直近5か年 平均)比) |
|
1月前半 | 1月後半 | |||
だいこん |
神奈川(58%) 千葉(35%) |
・ 神奈川県及び千葉県において、10月下旬以降、気温が平年を上回って推移したため、生育は前進傾向。また、肥大が良好となり、太物傾向。 これらのことから、12月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移。 ・ 神奈川県及び千葉県において、1月も出荷数量が多い状況が続く見込み。 |
安値水準 で推移 |
安値水準 で推移 |
にんじん | 千葉(79%) |
・ 千葉県において、生育が平年並みであるため、出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。 |
平年並み で推移 |
平年並み で推移 |
はくさい | 茨城(88%) |
・ 茨城県において、10月下旬以降、気温が平年を上回って推移したため、生育は前進傾向。また、肥大が良好となり、大玉傾向。 これらのことから、12月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移。 ・ 茨城県において、1月も出荷数量が多い状況が続く見込み。 |
安値水準 で推移 |
安値水準 で推移 |
キャベツ |
愛知(58%) 千葉(19%) 神奈川(15%) |
・ 10月下旬以降、気温が平年を上回って推移したため、千葉県及び神奈川県において、生育は前進傾向。 加えて、愛知県及び神奈川県において、肥大が良好となり、大玉傾向。 これらのことから、12月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移。 ・ 愛知県、千葉県及び神奈川県において、1月も出荷数量が多い状況が続く見込み。 |
安値水準 で推移 |
安値水準 で推移 |
ほうれんそう | 群馬(33%) 茨城(32%) 埼玉(15%) |
・ 群馬県、茨城県及び埼玉県において、10月下旬以降、気温が平年を上回って推移したため、生育が前進傾向となり、出荷が前倒しとなったことから、12月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移。 ・ 群馬県、茨城県及び埼玉県において、12月も気温が平年を上回って推移したため、引き続き生育の前進が見込まれることから、1月も出荷数量が多い状況が続く見込み。 |
安値水準 で推移 |
安値水準 で推移 |
ねぎ | 千葉(33%) 埼玉(20%) 茨城(17%) |
・ 千葉県、埼玉県及び茨城県において、生育が平年並みであるため、出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。 |
平年並み で推移 |
平年並み で推移 |
レタス | 静岡(32%) 長崎(13%) 千葉(10%) |
・ 静岡県、長崎県及び千葉県において、11月上旬以降、気温が平年を上回って推移したため、生育が前進傾向となり、出荷が前倒しとなったことから、12月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移。 ・ 静岡県、長崎県及び千葉県において、1月も出荷数量が多い状況が続く見込み。 |
安値水準 で推移 |
安値水準 で推移 |
きゅうり | 宮崎(41%) 千葉(19%) 高知(18%) |
・ 宮崎県において、10月下旬から11月中旬にかけて、日照時間が平年を上回ったため、生育が良好となり、着果状況が良好となったことから、11月の出荷数量は平年を上回って推移。 これによる成り疲れに加えて、宮崎県及び高知県での11月下旬から12月上旬にかけての日照不足に伴う着果不良や肥大の遅延により、12月後半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移。 ・ 千葉県において、生育は平年並み。 |
平年並み に戻る |
平年並み で推移 |
なす | 高知(68%) 福岡(14%) |
・ 高知県及び福岡県において、生育が平年並みであるため、出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。 |
平年並み で推移 |
平年並み で推移 |
トマト | 熊本(47%) 栃木(15%) 愛知(14%) |
・ 熊本県、栃木県及び愛知県において、生育が平年並みであるため、出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。 |
平年並み で推移 |
平年並み で推移 |
ピーマン | 宮崎(43%) 高知(19%) 鹿児島(14%) |
・ 宮崎県、高知県及び鹿児島県において、生育が平年並みであるため、出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。 |
平年並み で推移 |
平年並み で推移 |
ばれいしょ | 北海道(68%) 長崎(26%) |
・ 出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。 |
平年並み で推移 |
平年並み で推移 |
さといも | 埼玉(42%) 千葉(23%) |
・ 千葉県において、7月の高温、少雨等により生育が低下し、小玉傾向となったものの、埼玉県において、生育が良好となったため、出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。 |
平年並み で推移 |
平年並み で推移 |
たまねぎ | 北海道(91%) |
・ 北海道において、6月中旬から7月上旬にかけての長雨に加えて、7月中下旬の高温、少雨に伴う生育の低下により、小玉傾向となった地域があったため、在庫数量が減少。 このため、出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回る見込み。 |
高値水準 で推移 |
高値水準 で推移 |
注:「平年並み」とは、平年との比率が80%以上、120%未満であることを示している。
<添付資料>
東京都中央卸売市場における指定野菜の価格の平年比(PDF : 51KB)
お問合せ先
生産局園芸作物課
担当者:朝倉、坂田
代表:03-3502-8111(内線4822)
ダイヤルイン:03-3502-5961
FAX番号:03-3502-0889