2018年12月25日

特許庁は、文部科学省、日本弁理士会及び(独)工業所有権情報・研修館とともに「パテントコンテスト・デザインパテントコンテスト」を実施しています。
全国の高校生、高等専門学校生や大学生等が創造した発明・デザインの中から特に優れたものを表彰し、出願支援を行っており、発明30件・デザイン31件の受賞者を決定しました。
また、過年度に受賞した作品のうち、事業化に成功している優秀な事例について特許庁長官賞を授与しており、今年度の受賞者を決定しました。

1.パテントコンテスト・デザインパテントコンテストの概要

特許庁は、文部科学省、日本弁理士会及び(独)工業所有権情報・研修館とともに、生徒・学生の知的財産に対する意識と制度に対する理解の向上を目的として、全国の高校生、高等専門学校生や大学生が創造した発明・デザインの中から特に優れたものを選考・表彰しています。今年度の選考結果については、受賞者一覧PDFファイルをご参照ください。

特典

表彰された発明・デザインについては、それを創造した生徒・学生は、出願から権利取得までの過程において、以下の支援を主催者から受けることができます。
(1)弁理士による無料アドバイス
(2)特許出願料/意匠登録出願料、特許審査請求料、特許料・意匠登録料(第1~3 年分)の提供

2.平成30年度の特許庁長官賞

特許庁は、過年度のコンテストにおいて入賞し、出願支援を受けて権利設定された特許権・意匠権を活用して事業化がなされた事例の中から、特に優秀なものを表彰する賞として、「パテントコンテスト・デザインパテントコンテスト特許庁長官賞」を設けています。今年度の特許庁長官賞の概要は、以下の通りです。

受賞者等

【発明の名称】まくわうりの風味を引き出したアイスクリーム
【特許権】特許第6041413号(平成27年度パテントコンテストにて入賞)
【受賞者】岐阜県立岐阜農林高等学校 まくわうりひろめ隊

事業化に向けた取組等

岐阜県立岐阜農林高等学校は、伝統野菜まくわうりを復活させることを目的として、まくわうりの風味を引き出したアイスクリームの製造方法の検討を行ってきました。その後、同校の生徒が確立した製造方法について、平成27年度のコンテストに応募したところ入賞し、出願支援を受けて平成28年11月に特許権を取得しました。
同校は、平成28年に生徒で構成される「まくわうりひろめ隊」を結成し、本特許を活用した「まくわうりアイス」のパッケージデザインの改良や商品のPR活動を行っています。さらに、「まくわうりひろめ隊」は、平成29年8月に本巣市、商工会、観光協会、企業と連携して「まくわうりグルメフェア」を主催しました。「まくわうりグルメフェア」では、複数の店舗で「まくわうりアイス」が提供されただけでなく、「まくわうりアイス」を使ったパフェなどのスイーツも販売されました。この他、「まくわうりひろめ隊」は、地元のイベントや百貨店における物産展等でも「まくわうりアイス」のPR、販売を行っています。
現在、「まくわうりアイス」は、地域の直売所や道の駅などで販売されており、これまでに25,000個以上が販売されています。

 

3.表彰式の日程

日程:平成31年3月11日(月曜日) 13時30分~16時30分
場所:JPタワーホール&カンファレンス

担当

特許庁 総務部 企画調査課 知的財産活用企画調整官 柴田
担当者:髙木
電話:03-3581-1101(内線 2165)
03-3592-2911(直通)