1. 1 本19日,阿部俊子外務副大臣及び岸輝雄外務省参与(外務大臣科学技術顧問)の出席の下,「科学技術外交推進会議」の第8回会合が開催されました。

    2 冒頭,阿部副大臣から,2019年に我が国においてG20及びTICAD7が開催される予定であることを踏まえ,科学技術外交推進会議において有意義な議論が活発に行われていることを喜ばしく思う旨述べました。また,日本政府として,国際社会の共通課題に取り組むべく,本件会議において提供される知見を最大限に生かしながら,科学技術・イノベーション(STI)の力を活用し,国際社会におけるリーダーシップを更に発揮していきたい旨述べました。

    3 岸科学技術顧問から,前回の第7回会合以降の活動(国連持続可能な開発目標達成のためのSTIロードマップに関する提言の提出,日本の科学技術イノベーションの対外発信の取組,海外の科学技術顧問等とのネットワーク構築等)を紹介しました。また,G20やTICAD7において,STIの観点から我が国の存在感を高められるよう,積極的にメッセージを発信していきたい旨述べました。

    4 有本建男委員から,「政府に対する科学助言に関する国際ネットワーク(INGSA)会合」の報告がありました。また,TICAD7に向けて,同会議の下で提言の準備を行っているアフリカスタディグループでの検討状況等について,田中明彦委員(グループリーダー)から報告が行われました。さらに,「デジタル協力に関する国連ハイレベルパネル」の委員に選任された安西祐一郎氏(慶應義塾 学事顧問・同大学名誉教授 独立行政法人日本学術振興会 顧問・学術情報分析センター所長)からの説明等が行われました。

    5 以上を踏まえ,出席者の間で,科学技術外交の視点から取り組むべき課題等について活発な議論が行われました。

    [参考1]外務省参与(外務大臣科学技術顧問)
     平成27年9月,外務省参与(外務大臣科学技術顧問)として,岸輝雄東京大学名誉教授が任命された。外務省参与(外務大臣科学技術顧問)は,外務大臣の活動を科学技術面でサポートし,各国の科学技術顧問・科学技術分野の関係者との連携強化を図りながら,各種外交政策の企画・立案における科学技術の活用について外務大臣及び関係部局に対し助言を行う。

    [参考2]「科学技術外交推進会議」
     
     平成27年12月,岸田文雄外務大臣(当時)は,科学技術の各種分野における専門的な知見を外務省参与(外務大臣科学技術顧問)の下に集め,我が国のトップ外交やハイレベル国際会議を含む各種外交政策の企画・立案過程に活用するため,「科学技術外交アドバイザリー・ネットワーク」を構築することとし,その一環として,科学技術外交の関連分野における学識経験者に対し,「科学技術外交推進会議」の委員を委嘱した(現在,委員は岸顧問含め17名)。