平成28年9月18日(日),金田法務大臣は,香川県丸亀市にある更生保護施設「讃岐修斉会」において,「立ち直りに向けた“息の長い”支援の実施~更生保護施設を拠点とする薬物依存者・高齢者等の再犯防止の取組~」をテーマにして,日頃から更生保護に関する活発な取組を行っている方々や地域の様々な立場から犯罪や非行をした人の立ち直りに御支援・御理解いただいている方々と意見を交わしました。
 「車座ふるさとトーク」は,安倍内閣において,大臣,副大臣,政務官が地域に赴き,テーマを決めて,現地の方々と少人数で車座の対話を行い,生の声をつぶさに聞いて,政策に生かすとともに,政府が取り組んでいる重要政策について説明する取組です。
 今回の「車座ふるさとトーク」では,参加者の方々から,日頃の活動内容や御苦労等,たくさんの率直な御意見をお伺いすることができ,非常に有意義な機会となりました。

金田法務大臣と参加者の方々

概要は以下のとおりです。
 

  1.   金田法務大臣は,開会の挨拶として,「法務省においては,犯罪や非行をした者の再犯防止対策を強力に推し進めているところですが,彼らが地域の中で孤立することなく立ち直っていくためには,地域における継続的な支援も必要になってきます。そうした支援に携わっておられる方々の様々なお立場からの忌憚のないお話をお聞かせいただければと思っております。」と述べ,参加者の皆様に率直な意見交換をお願いしました。
  2.   参加者の方々からは,「更生保護施設を運営しているとうれしい出来事もあるが,困難なこともある。地域の皆様方の御理解があってこそ,この施設があるということを常に考えながら入所者にも接している。」「協力雇用主として出所者の雇用に協力している。仕事を分割し,分け合うことで,70歳前後の人でもできる仕事は出てくるので,高齢者でも支援はできる。」「薬物依存のある入所者には,更生保護施設で薬物プログラムを実施している。更生保護施設を退所すれば終わりではなく,退所後も電話による相談や,直接来所しての相談を受けるなど,支援,助言を続けるようにしている。」「地域の関係機関が連携し,一人の人をチームで支えることが大事ではないかと考えている。犯罪をした人も含めて,すべての市民が安全・安心な生活をしていくという観点から,町づくりをすすめていきたい。」「“社会を明るくする運動”の弁論大会に参加したことで,立ち直りを支える活動や地域づくりについて意識するようになった。自分の周りの友達にもこのような活動を知ってもらいたいし,私自身も“社会を明るくする運動”の一員となっていきたい。」といった大変貴重な御意見をいただきました。
  3.  最後に,金田法務大臣は,「本日の車座ふるさとトークを通じて,皆様方が,立ち直ろうとする人を温かく迎え入れ,地域においても支えていただいている実情をお聴きすることができ,改めて,再犯防止のためには更生保護施設でのきめ細やかな処遇に併せて,地域の皆様の御理解や御協力を得ながら,“息の長い”支援を行っていくことが大変重要であると感じました。いただいた御意見を参考に,法務省としても,皆様の活動の支援に一層尽力していきたいと思います。本当にありがとうございました。」と,参加者の皆様に感謝を伝えるとともに,改めて更生保護に対する御理解と御協力をお願いしました。

金田法務大臣の開会の挨拶


車座ふるさとトークの様子