平成28年12月22日(木),「女子刑務所のあり方研究委員会」から,女子刑務所において新たに改善すべき事項・課題をまとめた「要望書」が金田法務大臣へ提出され,その後,同委員会委員長の堂本暁子氏,同委員の南野知惠子氏,田島良昭氏,小畑輝海氏及び村木厚子氏から要望書の説明がありました。

要望書の提出を受けた金田法務大臣(左から,小畑輝海委員(更生保護法人両全会理事長),田島良昭委員(社会福祉法人南高愛隣会顧問),南野知惠子委員(元法務大臣,全国篤志面接委員連盟会長),金田法務大臣,堂本暁子委員長(前千葉県知事,女性と健康ネットワーク代表),村木厚子委員(前厚生労働省事務次官))

 「女子刑務所のあり方研究委員会」は,平成25年2月に堂本暁子前千葉県知事を始めとした学識経験者,医療関係者等の幅広い分野の方々によって立ち上げられ,これまでに女子刑務所の視察,女子刑務所に関する研究会の開催,関係団体・関係機関に対する協力依頼,法務大臣に対する要望活動などを行っています。
 平成25年3月に,「女子刑務所のあり方研究委員会」から受けた提言の一つとして,女子刑務所が地域の医療・福祉関係団体や人材の協力・支援を得られる枠組みをつくるべきというものがあり,法務省としても,平成28年度において9か所の女子刑事施設で「女子施設地域支援モデル事業」を実施し,地域の医療・福祉等の専門家の支援を得たネットワーク作りに取り組んでいます。
 こうした取組は,「再犯防止に向けた総合対策」(平成24年7月犯罪対策閣僚会議決定)に掲げられた「女性特有の問題に着目した指導及び支援」の実現に向けた施策の一つでもあります。
 今回提出された「要望書」では,女子刑務所における改善すべき事項・課題として,(1)地方公共団体等との連携強化について,(2)女子少年院出院者等に対する支援について,(3)薬物依存者の再犯防止についての検討等が掲げられています。
 金田法務大臣からは,「これまでの女子刑事施設への支援に感謝する。引き続き,しっかり取り組んでいきたい。」との発言がありました。