平成30年9月21日
水産庁

平成30年9月20日(木曜日)から21日(金曜日)まで、東京都内において、ニホンウナギに係る地域ワークショップが開催され、ニホンウナギに係る科学的データ・情報のレビュー等を行うとともに、今後どのような科学調査を実施すべきか等について、科学的な観点から議論が行われました。

1. 地域ワークショップとは

  ニホンウナギは、マリアナ海溝周辺海域で生まれた後、我が国を含む東アジア沿岸域に回遊し、その稚魚(シラスウナギ)は主に養殖用種苗として利用されています。このため、本資源の持続可能な利用のためにはニホンウナギの漁獲や養殖等を行う関係国・地域が協力していく必要があり、これらの関係国・地域間では、平成24年9月から「ウナギの国際的資源保護・管理に係る非公式協議」が開催され、議論が重ねられてきました。平成26年9月の第7回協議では、日本、中国、韓国及びチャイニーズ・タイペイの4者の水産当局間で、(1)養殖池への種苗の池入れ量制限、(2)保存管理措置の適切な実施を確保するための養鰻管理団体の設立、(3)法的拘束力のある枠組み設立の可能性の検討等を内容とした共同声明の発出に至り、これまで協議を継続しているところです。
  平成30年6月7日から8日にかけて開催された第11回非公式協議では、科学的根拠に基づく資源管理措置の導入に向けて今後協力を行うことを確認するとともに、そのための会合を早期に開催する方向で調整することとなりました。今回のワークショップは、このことに基づいて開催されたものであり、関係国・地域の科学者等が参加してニホンウナギに係る科学的データ・情報のレビュー等を行うとともに、その結果を踏まえて、今後どのような科学調査を実施すべきか等について、科学的な観点から議論を行いました。

2. 開催日程

日  程:平成30年9月20日(木曜日)10時00分~17時00分
           平成30年9月21日(金曜日) 9時30分~13時00分
会  場:石垣記念ホール
所在地:東京都港区赤坂1-9-13
 

3. 出席国・地域

日本、韓国、チャイニーズ・タイペイ
我が国からは、魚谷 敏紀(うおや としのり)生態系保全室長ほか、水産庁、国立研究開発法人水産研究・教育機構、関係業界等の関係者が出席

4. 結果概要

  ニホンウナギに係る科学的データ・情報についてレビューを行った結果、以下の内容について確認しました。
・ニホンウナギの生息環境保全及び下りウナギの保護を推進すべき
・ニホンウナギの資源評価及びそのための科学データの収集及び共有に、関係国・地域が協力して取り組むべき
・ニホンウナギの持続的利用のためには、更なる保存管理措置が必要との分析に留意すべき
・上記内容を踏まえて、次回の非公式協議で、ニホンウナギの生息国・地域全体で、資源管理措置やその他必要な措置を検討すべき

(参考)
・平成30年9月18日付けプレスリリース ニホンウナギに係る地域ワークショップの開催について
 http://www.jfa.maff.go.jp/j/press/sigen/180918.html

・平成30年6月8日付けプレスリリース「ウナギの国際的資源保護・管理に係る第11回非公式協議」の結果について
 http://www.jfa.maff.go.jp/j/press/sigen/180608.html

・ニホンウナギその他の関連するうなぎ類の保存及び管理に関する共同声明 (平成26年9月17日) 
(日本語)
 http://www.jfa.maff.go.jp/j/saibai/pdf/140917jointstatementkariyaku.pdf
(英語)
 http://www.jfa.maff.go.jp/j/saibai/pdf/140917jointstatement.pdf

・ウナギをめぐる状況と対策(平成30年8月)
 http://www.jfa.maff.go.jp/j/saibai/attach/pdf/unagi-85.pdf

お問合せ先

増殖推進部漁場資源課生態系保全室

担当者:松島、古園
代表:03-3502-8111(内線6810)
ダイヤルイン:03-3502-8487
FAX番号:03-3592-0759

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