平成30年9月6日
農林水産省


農林水産省は、平成30年7月豪雨を受けて実施した全国ため池緊急点検の結果(平成30年8月末時点)を取りまとめました。

1.点検の目的

平成30年7月豪雨では、多くのため池において決壊等が発生したことから、その後の豪雨や台風等に備えて、都道府県等の協力の下、8月末を目途に全国のため池の緊急点検を実施し、必要に応じて応急措置を講ずることにより、ため池の被災リスクの低減を図る取組を行いました。

※決壊したため池(平成30年8月31日時点)

合計 うち人的被害あり うち家屋等への被害あり うち下流に影響なし
32か所 1か所 3か所 28か所

2.点検対象ため池

点検は、下流の家屋や公共施設等に被害を与える可能性のあるため池を対象としました

3.点検内容・体制

(1)点検内容
点検は、以下の項目について、現地において目視で確認しました。
・「堤体」:堤体法面の陥没や亀裂、湧水や浸食などの変状の有無
・「洪水吐及び取水施設」:施設の損傷や周辺地盤などの変状の有無
・「ため池内・堤体周辺の斜面と法面」:流木の堆積や斜面の崩壊等の有無
(2)点検体制
点検は、都道府県や市町村の職員等が中心となって実施しました。
なお、ため池の被害が多かった広島県、岡山県、愛媛県及び福岡県には、平成30年7月19日から平成30年8月31日までの間、国及び24道県の技術系職員(水土里災害派遣隊)等を集中的に派遣(延べ8,710人、最大270人/日)し、点検を支援しました。

4.点検結果(平成30年8月31日時点)

(1)平成30年7月19日から平成30年8月31日までに、全国88,133か所のため池で緊急点検を実施しました。
(2)点検において、「今後の豪雨や台風等に備えて応急措置が必要と判断されたため池」が1,540か所確認されました(資料1)。

【点検結果(全国)】
点検結果(全国)

(3)応急措置が必要と判断されたため池については、都道府県及び市町村に対し、その状況に応じて、以下の措置(資料2)を講ずるよう徹底しました。
(ア)ブルーシートによる被災箇所の保護
(イ)堤体等の安全性を確保するための水位低下と低水位管理
(ウ)被災箇所への立入禁止措置(ロープやコーンの設置等)
(エ)洪水吐に堆積した土砂や流木等の撤去
(オ)土のうによる崩落箇所の拡大防止
(カ)被災箇所の巡視 など 

5.今後の対応

応急措置が必要と判断されたため池については、災害復旧事業や補助事業などにより、必要な復旧・整備の実施を進めていきます。
農林水産省としては、これらため池の速やかな防災・減災対策の実施に向けて、技術的な助言や補助事業により支援を行っていきます。

<添付資料>
資料1:全国ため池緊急点検結果(都道府県別)(PDF : 82KB)
資料2:ため池における応急措置の状況について(PDF : 724KB)

お問合せ先

農村振興局整備部防災課

担当者:山田、田井、北川
代表:03-3502-8111(内線5661)
ダイヤルイン:03-6744-2210
FAX番号:03-3592-1987

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