平成30年9月9日
農林水産省


本日、岐阜県岐阜市の養豚農場において、家畜伝染病である豚コレラの患畜が確認されたことを受け、「農林水産省豚コレラ防疫対策本部」を開催し、今後の防疫措置について対応方針を決定いたしました。

1.発生の概要

(1)9月3日、岐阜県は、岐阜市の養豚場から飼養豚が死亡しているとの通報を受け、検査を実施し、その時点では、豚コレラが否定されたことから経過観察としていました。
(2)9月5日、当該養豚場の異常が収まらないことから、岐阜県が検査を実施しましたが、豚コレラを疑う結果とはなりませんでした。
(3)9月7日、当該養豚場の異常が引き続き認められることから、岐阜県が改めて、検査を実施したところ、豚コレラを否定できない結果が得られました。
(4)このため、9月8日、岐阜県が再度中央家畜保健衛生所において検査を実施したところ豚コレラの疑いが生じたため、農研機構動物衛生研究部門(注)で精密検査を実施したところ、本日、患畜であることが確認されました(中国においてアフリカ豚コレラが続発しておりますが、精密検査を実施した結果、アフリカ豚コレラの感染でないことを確認しております。)。
(5)これを受けて、「豚コレラに関する特定家畜伝染病防疫指針」に基づき、本日8時00分から「農林水産省豚コレラ防疫対策本部」を開催し、今後の防疫措置について対応方針を決定いたしました。
(注)国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究部門:国内唯一の動物衛生に関する研究機関

2.対応方針

「豚コレラに関する特定家畜伝染病防疫指針」に基づき、以下の措置を実施する。
(1)当該農場の飼養豚の殺処分及び焼埋却、移動制限区域(発生農場から半径3km以内)の設定等の必要な防疫措置を迅速かつ的確に実施。
(2)移動制限区域内の農場について、速やかに発生状況確認検査を実施。
(3)感染拡大防止のため、発生農場周辺の消毒を強化し、主要道に消毒ポイントを設置。
(4)県との連携の確認のため、野中農林水産大臣政務官を岐阜県に派遣。
(5)感染状況、感染経路等を正確に把握し、的確な防疫方針の検討を行えるようにするため、農林水産省の専門家を現地に派遣。
(6)岐阜県の殺処分・焼埋却等の防疫措置を支援するため、必要に応じ、各地の地方農政局、動物検疫所、家畜改良センター等から「緊急支援チーム」を派遣。
(7)感染経路等の究明のため、国の疫学調査チームを派遣。
(8)全都道府県に対し、本病の早期発見及び早期通報の徹底を通知。
(9)関係府省と十分連携を図るとともに、生産者、消費者、流通業者等への正確な情報の提供に努める。

3.その他

(1)豚コレラは、豚、いのししの病気であり、人に感染することはありません。また、感染豚の肉が市場に出回ることはありません。
(2)当該農場は、豚コレラの疑いが生じた時点から飼養豚の移動を自粛しています。
(3)現場での取材は、本病のまん延を引き起こすおそれがあること、農家の方のプライバシーを侵害しかねないことから、厳に慎むよう御協力をお願いいたします。 今後とも、迅速で正確な情報提供に努めますので、生産者等の関係者や消費者は根拠のない噂などにより混乱することがないよう、御協力をお願いいたします。

お問合せ先

消費・安全局動物衛生課

担当者:西尾、田中
代表:03-3502-8111(内線4581)
ダイヤルイン:03-3502-5994
FAX番号:03-3502-3385