1. 1 外務省は,緑の気候基金(GCF)の次期事務局長候補として,菅沼健一(すがぬまけんいち)気候変動交渉担当政府代表を擁立することを決定しました。

    2 GCFは,開発途上国の気候変動対策を支援するために,国連気候変動枠組条約の資金メカニズムの運営機関として2010年に設立されました。我が国は,GCFに15億ドルを拠出し,意思決定機関である理事会にも積極的に貢献しています。2020年以降の温室効果ガス削減のための国際的な枠組であるパリ協定の本格運用に向けて,GCFの役割は益々重要となっています。

    3 菅沼政府代表は,在ウィーン及びジュネーブ国際機関日本政府代表部での勤務を通じて培った優れた調整能力・交渉能力を有しており,第3回国連防災世界会議担当大使として,仙台宣言と仙台防災枠組の採択に貢献するなどマルチ外交の分野で活躍してきました。また,駐ブルネイ大使及び駐スリランカ大使を務めるなど,開発途上国での勤務経験も豊富であり,開発途上国の気候変動対策支援の鍵を握るGCFの事務局長に相応しい経験と能力を有しています。

    4 今後,来年2月26から28日まで予定される第22回GCF理事会での菅沼政府代表の次期事務局長選出に向け,各国の支持を得るために働きかけを行っていきます。