平成30年11月7日
農林水産省


農林水産省は、東京都中央卸売市場に出荷される野菜の生育状況及び価格見通し(平成30年11月)について、主産地等から聞き取りを行いましたので、その結果を公表します。

1.概要

ここ数年、天候不順により野菜の価格変動が大きくなっている中で、野菜の生育状況や価格の見通しを情報発信するため、平成23年より、主産地、卸売会社、中間事業者等から聞き取りを行い、その結果を農林水産省ホームページに掲載しています。
今般、平成30年11月の野菜の生育状況及び価格見通しの聞き取り結果を次のとおり公表します。
なお、聞き取りを行った14品目の野菜の生育状況は、東京都中央卸売市場外において流通するものについても、同様の傾向です。
また、これまでの公表資料は、次のURL ページで公開しております。
http://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai_zyukyu/

2.現在の生育状況

(総論)

品目 現在の生育状況
根菜類
(だいこん及びにんじん)

だいこん及びにんじんは、9月の長雨日照不足及び台風第24号に伴う塩害により、生育の遅延等が生じている

葉茎菜類
(はくさい、キャベツ等)

はくさい、ほうれんそう、ねぎ及びレタスの生育は平年並み。
キャベツは、9月の長雨日照不足及び台風第24号に伴う塩害により、生育の遅延等が生じている。

果菜類
(きゅうり、なす等)

きゅうり、なす及びピーマンの生育は平年並み。
トマトは、10月中旬以降気温が低く推移していることから、肥大及び着色が遅延。

土物類
(ばれいしょ、さといも
及びたまねぎ)

ばれいしょ及びたまねぎの収穫は終了。
さといもの生育は平年並み。

3.今後の生育、出荷及び価格見通し

(各論)

品目 主産地
( )書きは29年
11月の入荷
シェア
今後の生育及び出荷見通し 価格見通し
(平年(直近5か年
平均)比)
11月前半 11月後半
だいこん 千葉(55%)
青森(18%)
神奈川(14%)

・  青森県において、生育が平年並みであるものの、千葉県及び神奈川県において、9月の長雨日照不足及び台風第24号に伴う塩害により、生育の遅延等が生じている。
    一方、出荷終期である北海道において、9月以降天候が概ね良好に推移し、生育が良好となったため、太物傾向
    これらのことから、11月前半の
出荷数量は総じて平年並み、価格も平年並みとなる見込み。

・  北海道において出荷終了となるものの、後続の産地である千葉県及び神奈川県において、10月以降の天候の回復により、生育が徐々に回復傾向であるため、11月後半も出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。

平年並み
で推移
平年並み
で推移
にんじん 千葉(50%)
北海道(27%)

・  北海道において、6月下旬から7月上旬にかけての長雨に加えて、7月中下旬の高温、干ばつに伴う生育の低下により、小ぶりとなったため、10月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移。

・  後続の産地である千葉県において、9月の長雨日照不足及び台風第24号に伴う塩害により、生育が低下し、小ぶりとなったこと等から、11月も出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回る見込み。

高値水準
で推移
高値水準
で推移
はくさい 茨城(80%)

・  茨城県において、生育が平年並みであるため、出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。

平年並み
で推移
平年並み
で推移
キャベツ 千葉(32%)
茨城(25
%)
愛知(25%)

・  茨城県において、生育が平年並みであるものの、千葉県及び愛知県において、9月の長雨日照不足及び台風第24号に伴う塩害により、生育の遅延等が生じている。
    一方、出荷終期である群馬県において、10月の天候が概ね良好に推移し、生育が良好となったため、大玉傾向
    これらのことから、11月前半の出荷数量は総じて平年並み、価格も平年並みとなる見込み。

・  群馬県において出荷終了となるものの、後続の産地である千葉県及び愛知県において、10月以降の天候の回復により、生育が徐々に回復傾向であるため、11月後半も出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。

平年並み
で推移
平年並み
で推移
ほうれんそう 群馬(32%)
茨城(26%)
栃木(14%)

・  群馬県茨城及び栃木において、生育が平年並みであるため、出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。

平年並み
で推移
平年並み
で推移
ねぎ 青森(15%)
茨城(12%)
秋田(11%)

・  北海道において、6月下旬から7月上旬にかけての長雨により、定植できなかったほ場があったため、作付けが減少。このため、10月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移。

・  青森県秋田県に加えて、後続の産地である茨城県において、生育が平年並みであるため、11月は出荷数量、価格ともに平年並みに戻る見込み。

平年並み
に戻る
平年並み
で推移
レタス 茨城(64%)
・  茨城県において、生育が平年並みであるため、出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。

平年並み
で推移
平年並み
で推移
きゅうり 埼玉(30%)
群馬(24%)
宮崎(18%)

・  埼玉県群馬県及び宮崎県において、生育が平年並みであるため、出荷数量、価格ともに平年並みで推移する見込み。

平年並み
で推移
平年並み
で推移
なす 高知(65%)
福岡(16%)

・  群馬県や栃木県において、9月の日照不足に伴い落花が発生し、着果数量が減少したため、10月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移。

・  後続の産地である高知県及び福岡県において、生育が平年並みであるため、11月は出荷数量、価格ともに平年並みに戻る込み。

平年並み
に戻る
平年並み
で推移
トマト 熊本(29%)
千葉(20%)
愛知(13%)

・  熊本県や千葉県において、10月中旬以降気温が低めに推移したことから、肥大及び着色が遅延したため、10月後半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移。

・  熊本県において、天候の回復に伴い、生育が回復傾向であるものの、11月前半も出荷数量が少ない状況続く見込み。

・  11月後半は、出荷数量は平年並みに戻る見込み。

高値水準
で推移
平年並み
に戻る
ピーマン 茨城(43%)
宮崎(19%)
高知(10%)

・  茨城県や宮崎県において、10月中旬以降気温が低めに推移したため、肥大が遅延したこと等から、10月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移。

・  天候の回復に伴い、生育が回復傾向であるため、11月は出荷数量、価格ともに平年並みに戻る見込み。

平年並み
に戻る
平年並み
で推移
ばれいしょ 北海道(98%)
・  出荷数量、価格とに平年並で推する見込み。

平年並み
で推移
平年並み
で推移
さといも 埼玉(57%)
千葉(12%)

・  千葉県において、7月の高温、干ばつ等より生育が低下し、小玉傾向となったものの、埼玉県において、生育が良好であるため、出荷数量、価格とに平年並で推する見込み。

平年並み
で推移
平年並み
で推移
たまねぎ 北海道(95%)
・  出荷数量、価格とに平年並で推する見込み。

平年並み
で推移
平年並み
で推移

注:「平年並み」とは、平年との比率が80%以上、120%未満であることを示している。

<添付資料>
  東京都中央卸売市場における指定野菜の価格の平年比(PDF : 51KB)

お問合せ先

生産局園芸作物課

担当者:朝倉、坂田
代表:03-3502-8111(内線4822)
ダイヤルイン:03-3502-5961
FAX番号:03-3502-0889

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。

Get Adobe Reader