2018年11月29日

電力・ガス取引監視等委員会

経済産業省電力・ガス取引監視等委員会は、平成30年11月28日(水曜日)・29日(木曜日)に、APER Forum Meeting 2018を東京において開催し、アジア太平洋諸国のエネルギー規制機関の代表などと、(1)新技術の普及と電力ネットワークの在り方、(2)競争的、投資可能なエネルギー市場の形成、(3)適正な市場監視・規制の在り方の3テーマについてディスカッションを行いました。

1.日程

平成30年11月28日(水曜日)~平成30年11月29日(木曜日)

2.場所

CONRAD Tokyo Annex2階「風波」(東京都港区東新橋1-9-1)

3.参加国

オーストラリア、中国、インド、ニュージーランド、パプアニューギニア、フィリピン、韓国、サモア、シンガポール、タイ、米国、カンボジア

4.APER Forum Meetingの概要

APER Forum(Asia Pacific Energy Regulatory Forum)は、アジア太平洋諸国のエネルギー規制機関が集まる会議体であり、エネルギー産業・市場の発展のため、より良い規制や政策に関する意見交換の場として2012年より2年に1度の頻度でAPER Forum Meetingを開催しています。2016年の韓国会合にて次回開催国として日本が指名され、経済産業省電力・ガス取引監視等委員会がAPER Forum Meeting 2018を主催することとなりました。

本会合では、参加国のエネルギー規制機関の代表などにご出席いただき、各国のエネルギー市場の概要についてご説明いただくとともに、再生可能エネルギーの導入拡大に向けた電力ネットワークの在り方など各国が直面している課題について検討を深める観点から、(1)新技術の普及と電力ネットワークの在り方、(2)競争的、投資可能なエネルギー市場の形成、(3)適正な市場監視・規制の在り方の3テーマについてディスカッションを行いました。

5.APER Forum Meetingにおけるディスカッションの概要

セッション1では、電力システムにおけるdisruptive technologyについての議論がなされました。温室効果ガス(GHG)やコスト削減に資する技術の導入拡大に必要となる市場設計、料金やネットワーク運用も含めた制度的課題についての議論が深められました。各国で蓄電池などの政策支援などもなされている中、こうした支援と規制との調和について議論がなされました。

セッション2では、競争的でかつ投資可能なエネルギー市場について議論がなされました。垂直統合時代から、発電、次いで小売への自由化の流れは共通であるが、国により自由化のステージも異なる中での制度設計の考え方についての議論が交わされました。特に小売自由化を進める上で重要な要素となるスマートメータについては、その普及の進め方やデータへのアクセスについて活発な議論が行われました。データのアクセスについては、将来的にも大きな課題になるとの認識が示されました。

セッション3では、市場監視と規制の在り方についての議論がなされました。競争促進、市場の信頼性向上の観点から、市場支配力の抑止(market power mitigation)、相場操縦への監視などについての議論を深めました。とりわけ、情報収集、さらに、収集されたデータの分析能力の重要性について確認されました。このフォーラムミーティングでの役割がますます高まってくることが確認されました。エンフォースメントに関しても、各国様々ですが、引き続き意見交換をしながらレベルアップをしていくことが重要であるという認識が一致しました。


  • 各国代表の集合写真

  • 会合の様子

関連リンク

担当

電力・ガス取引監視等委員会 事務局 総務課長 都築
担当者:小柳、石原、小林、松本
電話:03-3501-1511(内線 4361)
03-3501-1529(直通)