平成30年9月6日(木)
11:58~12:05
於:本館1階中庭ロビー

冒頭発言

 先ほど北海道電力から連絡が入りましたが、本日午前中、北海道内の最大の火力発電所であります苫東厚真火力発電所、そこの中の4号機の再稼働に向けて作業を進めておりましたが、タービン付近から出火が確認をされました。また、1号機、2号機もボイラーが損傷しているという状況であります。ですので、この苫東厚真発電所の復旧には少なくとも1週間以上かかる見通しとなりました。

 こうした事態を受けまして、苫東厚真火力発電所にかえて、既に立ち上がっている道内の水力発電約30万キロワットに加えて、砂川火力発電所、25万キロワットの再稼働を本日できるだけ早い時間に行うべく、作業を進めているところであります。

 また、奈井江火力発電所、35万キロワット、伊達火力発電所、70万キロワット、知内火力発電所、70万キロワットなどの火力発電を早急に、できれば明日にも再稼働をさせて、そして併せて北本連系線を使いまして、60万キロワットを本州側から電力融通する。これらの対応によって、約290万キロワットの供給力を明日中にも確保できる見通しとなります。

 しかし、北海道の昨日のピーク電力需要は380万キロワットとなるため、こうした対応をとったとしても、北海道全域が完全に復旧するまでには少なくとも1週間以上かかる見通しとなります。一部のエリアには、電力の供給が行われないという期間が長引く可能性もあるため、病院などの重要施設への電気の供給のための電源車の配備も早急に進めてまいります。

 北海道電力だけではなくて、東北電力、東京電力からも、この電源車を派遣するよう、今要請をして準備を進めているところであります。こうした対応を北海道電力始め、早急に行うよう、改めて指示を行ったところであります。

 他の電力会社にも協力を要請しておりまして、政府としても電力供給以外の必要な物資も含めて、万全の支援体制をとってまいりたいと思っております。

 道民の皆様には、電力復旧までの間、大変な御不便をおかけすることになるわけでありますけれども、政府及び北海道電力として最大限の対応をしてまいりますので、御理解と御協力をお願い申し上げたいと思います。

質疑応答

Q: 復旧まで時間がかかるということでしたけれども、今現在までにどれぐらい回復しているかということと、目途、1週間なのか、一番早いところでどれぐらいなのかなど、教えてください。

A: 現在のところ、復旧しているのは4基の水力発電、合計30万キロワットということになります。これはとても北海道の電力をカバーできるものではありません。ですので、先ほども申し上げたように、できるだけ早い時間に、まず砂川火力発電所、25万キロワットを再稼働させます。こういった発電所が一つ再稼働すれば、そこの電力を使って、次の発電所を再稼働という形で再稼働が進んでいくことになります。

 先ほど申し上げました伊達火力発電所の70万キロワット、あるいは知内火力発電所の70万キロワット、両方とも火力発電としては大きい発電所になるわけでありますが、これらを明日中にも再稼働をさせるということを考えているところであります。

 

Q: 節電要請とかはしないのですか。

A: まだ今まずは立ち上げることを最優先に、今節電という話以前の問題で、電力が全く供給できてないという状況でありますから、まずは再稼働を優先したいと思っています。

 

Q: 泊原発の外部電源の復旧の目途と長期化した場合の影響については、どう対応されていくのですか。

A: まず、泊原発の外部電源については、一旦、今、再稼働を既にしている水力発電所の電力を使って、外部電源の供給というのが一旦回復をいたしました。ただ、水力発電所から泊原発までの距離が非常に遠いということになるわけでありますので、少し電力的に不安定なところがあって、もう一度止まってしまったという形になっています。

 ただ、今非常用ディーゼル発電機が稼働をしておりまして、しかも今使用済み燃料プールに保存されている核燃料は、保存されている状況でありますので、安定的に冷却が進んでいるわけであります。また、当面の燃料は1週間分あるわけでありますけれども、当然ディーゼル発電機ですから、燃料の補給を続ければ冷却はずっと可能ということになるわけであります。

 復旧の見込みは、これはまさに電力復旧の見込みと連動してくるというふうに思っております。

 

Q: 燃料のさらなる補給みたいなことは、今考えなくていいのですか。

A: 現時点では全く必要ありません。1週間分ありますし、先ほども申し上げたように、本日中に一部の火力発電、明日にも多くの火力発電の再稼働を目指しておりますので、当面問題はないと思っています。

 

Q: 本日中の稼働は何万キロワットぐらいのめどでしょうか。

A: ですから、今稼働しているのが水力の4基、30万キロワット、それに加えて、今、本日中の再稼働を目指しているのが砂川火力発電所、25万キロワットということになります。

(以 上)

最終更新日:2018年9月6日