渡辺復興大臣閣議後記者会見録(平成30年11月27日(火)9:05~9:13 於)復興庁会見室)

1.発言要旨
 本日は3点お話をさせていただきます。
 1点目、11月18日から24日まで中国のメディア関係者が被災地を訪問し、取材を行いました。それぞれの取材先の関係者の御協力のおかげで、中国メディアの方々には被災地の今を御取材いただけたと認識をしております。今後、中国のテレビや新聞などにおいて、今回の取材を踏まえた報道がなされることにより、被災地の今を御理解いただき、風評の払拭につながることを期待しております。また、今回、中国メディアの方々を率いていただいたアジア通信社の徐静波社長とは近くお会いするべく日程を調整中でございます。
 2点目、本日、時間が許せば、私は、各国オリンピック委員会連合の年次総会の際に行われるレセプションに出席する予定でございます。このレセプションでは、復興庁よりバッハ国際オリンピック委員会会長をはじめとする参加者に対し、復興しつつある福島県、宮城県及び岩手県の日本酒を提供し風評の払拭につなげたいと思っております。
 3点目、今週29日木曜日に東京都庁において、小池都知事と面会いたします。私からは東京都による被災自治体への職員派遣や避難者の受け入れ等、復興への取組に感謝を申し上げるとともに、引き続きの支援をお願いをいたします。また、復興五輪の実現に向けた意見交換も行う予定でございます。
 私の方からは以上でございます。

2.質疑応答
(問)バッハ会長の関連で、24日に福島の視察に行かれたと思うんですが、その所感と今後復興庁として復興五輪にどのように取り組んでいくかをお願いします。
(答)11月24日、安倍総理と共に福島県を訪問いたしました。その際、安倍総理とは、まず富岡町で医療を始めとする生活インフラの整備を進めること、双葉町では産業・生業の再生を支援していくことが、それぞれ重要であるというふうに感じました。
 また、県営あづま球場、この球場の視察に対しましては、バッハ会長ともお会いし、2020年の復興五輪を通じて世界の人々に福島が復興した姿を力強く発信してまいりたいと思っております。
 2020年度までの復興・創生期間にとどまらず、福島の復興を成し遂げる日まで、国が前面に立って全力を尽くしていく必要があるということを改めて感じたわけであります。
(問)台湾の国民投票が行われまして、福島県など日本産の食品の輸入禁止措置の継続を求める意見が大勢を占めまして、継続される見通しになりました。風評払拭に向けては、各国の輸入規制の解除が重要かと思われますが、こちらについて、大臣の今後の取組を伺えればと思います。
(問)まず、残念です。今回の輸入規制に関する住民投票が行われた、その背景も私どもしっかりと理解しておりますけれども、私たちは少なくとも福島についての風評被害を払拭するということを大前提に、国際社会に様々な形で支援の要請をしてきたところでありますが、今回の住民投票という形で決定されたということは、今後2年間についてはこの結果に拘束される、この間はなかなか動きがとれないということでございますので、先程申し上げたとおり残念な結果であったとに認識をしております。
 だからといって何もしないわけではなく、今後、各省庁と連携しながら粘り強く取り組んでまいりたいというふうに思っております。
(問)今の関連ですけれども、政府の方では、台湾に限らず、各国と政府間交渉をこれまで努力をされてきたと思うのですけれども、今回の住民投票で分かったことというのは、消費者の立場でもある各国の国民の方々の中には、やはり風評被害であるとか実態がよく伝わっていないのではないかということも明らかになったと思います。政府の方では強化戦略なども策定されておりますけれども、改めて消費者一人一人に訴えていくことの重要性でありますとか、今後の取組についてどのようにお考えかお伺いできますか。
(答)風評被害の原点は、基本的に消費者に理解を深めていただくという、これが大変な重要な要素であります。日本の国内においても同じでございます。この問題については、やはりきめ細かに、そして地道に対応していく必要があるというふうに思います。台湾についてのコメントは、先ほど言ったとおりでございます。
(問)最初の冒頭発言の関係なんですけれども、小池知事との面会ですが、復興五輪に向けた意見交換というところでございますけれども、大臣として今回、小池知事に是非訴えたいというところはどの辺りになるのでしょうか。
(答)復興五輪という一つの大きなテーマがあります。まずは浪江のイノベーション・コースト構想の中に、新しいエネルギーとしての水素というものがあります。この水素をしっかりと小池知事との連携によって燃料電池、既に計画をされているようでありますが、この着実な推進をお願いしたい、こういったことも福島の復興に直接つながっていく内容だというふうに認識をしておりますので、この点についてお話をさせていただきたいなと思っております。

(以    上)