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冒頭発言

【河野外務大臣】日本の外務大臣として,独立回復以降, 初めて東ティモールを訪問いたしました。独立直前の2000年に河野洋平外務大臣が訪問して以来ということになります。
 私も,2001年に選挙監視団の一員として東ティモールを訪問して以来,実に17年ぶり2度目の訪問であります。車の窓から見たディリの街の景色は全く違っていて,発展の様子を目の当たりにすることができて,大変嬉しく思います。
 日本はPKOで文民警察を送り,また自衛隊の施設部隊を送り,この東ティモールの独立以降の発展に非常に寄与してまいりました。
 また,それ以降も様々なODAを通じて,東ティモール経済の発展に貢献を出来たということを目の当たりにいたしました。
 ペレイラ上級国務大臣が今,外務大臣の代行をされておりますが,政治・安全保障,経済・インフラ,観光,人的交流・人材育成,海洋など様々な分野での二国間協力,地域・国際的課題に関する連携を強化していくことで一致をいたしました。
 特に人材育成について,会談後に,ペレイラ大臣との間で,東ティモールの若手行政官が日本の大学院で研修出来るような奨学金の交換公文に署名をいたしました。
 経済・インフラ分野では,先ほど私自身も出席したコモロの川の上の「日の出橋」の開通を歓迎いたしました。
 日本,東ティモール,インドネシアの三カ国協議の枠組みで,海洋分野の具体的協力を進めることで一致をいたしました。
 自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて連携を確認をしました。
 また,ペレイラ大臣から2025年の大阪万博について,大阪支持ということが表明をされたことは大変ありがたく思っております。
 その後,ル・オロ大統領及びルアク首相にそれぞれ表敬をいたしました。
 また,ルアク首相の御臨席のもと,コモロの橋「日の出橋」の開通式に出席をいたしました。このコモロ川にかかる「日の出橋」が東ティモールの経済活動の基盤,そして連結性を強化することを期待したいと思います。
 今晩は,ペレイラ大臣主催の主催する夕食会に出席をし,
 明日,ディリの港,また国立病院を視察しようと思っております。

質疑応答

【記者】今お話の中にありましたけれど,日本はインド太平洋戦略を重視して進めているかと思うんですが,この東ティモールという国との関係強化によって,それが今後どのような成果が得られる,どのような成果に期待したいと考えておられますか。

【河野外務大臣】東ティモールは自由ですとか,民主主義,基本的人権といった価値観を日本と共有する大切なパートナーでありますし,この東ティモールが海上法執行能力を強化をして,しっかりと海賊対策,あるいは様々自由で開かれた海洋秩序を守るためのパートナーとして成長してくれることは,この地域の安定と繁栄にも資することになろうかと思っております。
 そのためにも日本は様々な人材育成,人的貢献,そして連結性の強化と言った意味で東ティモールに貢献をしていきたいと思っております。